阿部詩と7分15秒激闘で敗戦 リオ女王が警戒と称賛「最大ライバルで世界最高の選手」
柔道世界選手権の2日目が26日、東京・日本武道館で行われ、女子52キロ級は昨年覇者の阿部詩(日体大)が金メダルを獲得した。決勝はロシア選手に得意の袖釣込腰で一本勝ち。兄・一二三(日体大)は男子66キロ級準決勝敗退で銅メダルに終わり、昨年大会に続く兄妹優勝こそ逃したが、妹が意地を見せた。
対外国人45連勝、圧倒的強さで連覇した19歳にリオ女王も警戒
柔道世界選手権の2日目が26日、東京・日本武道館で行われ、女子52キロ級は昨年覇者の阿部詩(日体大)が金メダルを獲得した。決勝はロシア選手に得意の袖釣込腰で一本勝ち。兄・一二三(日体大)は男子66キロ級準決勝敗退で銅メダルに終わり、昨年大会に続く兄妹優勝こそ逃したが、妹が意地を見せた。すでに最強を極めつつある19歳に準決勝で敗れた五輪女王も「彼女はレジェンド」と絶賛している。
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詩は準決勝で2016年リオ五輪金メダルのケルメンディ(コソボ)と初対戦。独特な組み方をする五輪女王に果敢に挑むと、消極的な姿勢の相手は先に指導を2つ受けた。詩は技を打ち続ける。ゴールデンスコア方式の延長戦に突入すると、自身も2つ目の指導を取られ、納得のいかないファンからブーイングが響いた。
それでも、最後は横四方固めを決めて一本。苦手の寝技で7分15秒の激闘を勝ち切り確かな成長を示し、昨年大会では戦わなかった五輪女王との直接対決を制した。途中まで寝技から抜け出そうと抗ったケルメンディだが、最後の数秒は諦めて天井を見つめるだけだった。試合後のメダリスト会見。詩の印象を問われた五輪女王は、こう応えている。
「彼女の柔道に関しては私から言うまでもなく、世界一素晴らしい投げ技、素晴らしいテクニックを持っている素晴らしい柔道家だと思います。彼女はレジェンドです」
兄が準決勝で敗れた直後の決勝は、クジュティナに開始30秒で袖釣込腰による圧巻の一本勝ちで連覇を決めた詩。これで対外国人は45連勝。終わってみれば、準々決勝以外の4試合は一本勝ちだった。11月のグランドスラム大阪で勝てば五輪代表に当確ランプが灯る。東京五輪でも金メダル争いが期待されるケルメンディは、日本の若き女王を警戒した。
「阿部選手は私の最大のライバルであり、世界最高の選手だと思っています。もちろん、来年の五輪に関しても彼女が最大のライバルだと念頭に置いています」
負けてもなお勝者を称えるライバル関係。互いを高め合う戦いは続いていく。
(THE ANSWER編集部)