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丸山城志郎、初出場V! 遅咲きの26歳うれし泣き「ここまで来るのにいろんな思いが…」

柔道世界選手権の2日目が26日、東京・日本武道館で行われ、男子66キロ級で初出場の丸山城志郎(ミキハウス)が金メダルを獲得した。準決勝では、大会2連覇中の阿部一二三(日体大)にゴールデンスコア方式の延長3分46秒で技あり(隅返し)の優勢勝ち。決勝も韓国選手に技あり2つ、合わせて一本で勝利を収めた。

丸山城志郎【写真:Getty Images】
丸山城志郎【写真:Getty Images】

柔道世界選手権、26歳で初の世界一

 柔道世界選手権の2日目が26日、東京・日本武道館で行われ、男子66キロ級で初出場の丸山城志郎(ミキハウス)が金メダルを獲得した。準決勝では、大会2連覇中の阿部一二三(日体大)にゴールデンスコア方式の延長3分46秒で技あり(隅返し)の優勢勝ち。決勝も韓国選手に技あり2つ、合わせて一本で勝利を収めた。

 日本人対決の準決勝は激闘だった。開始わずか18秒で組み合った際に丸山が左手を負傷した。阿部が打った投げ技に丸山の体が浮くと、場内は歓声と悲鳴が交差する。開始1分30秒過ぎには丸山は右足も負傷。それでも果敢に戦い続ける両者に拍手が起き、ゴールデンスコア方式の延長に突入した。

 得意の巴投げを試みる丸山に対し、阿部も満身創痍のライバルを攻めたが、徐々に積極的な姿勢を失い、2つ目の指導を取られた。最後は丸山の隅返しによる技ありで勝利。7分36秒の激闘を制した。初戦の2回戦と3回戦をともに内股で一本勝ち、4回戦は優勢勝ち、準々決勝は内股で一本勝ちしていた。

 決勝も果敢に攻め、開始2分30秒過ぎには得意の巴投げを仕掛けた。相手の両足が浮いて場内は大歓声が沸いたが、決まらず。その後も自身の代名詞ともいえる巴投げを打ち、ファンの期待を膨らませた。最後は残り29秒で2つ目の技あり(腰車)を決めて金メダル。大声援の中で天を仰ぎ、感慨に浸った。畳を降りると、ちびっ子ファンのサインに応じ、強さと優しさの両方を見せた。

 試合後、テレビインタビューで丸山は「ここまで来るのに…いろんな思いがあったので、うれしい気持ちです」と涙をこらえるように話した。遅咲きの26歳。「普通の選手より長くかかっているけど、東京五輪で金メダル獲ることが最大の目標。今日だけはこの嬉しさを身に沁みながら、明日から気持ち切り替えてやっていきます」と前を向いた。

 丸山は宮崎市出身の26歳。1992年バルセロナ五輪男子65キロ級代表の父・顕志さん、兄・剛毅(パーク24)も同じく柔道家で、自身は5歳から競技を始めた。4月の全日本選抜体重別決勝で阿部を13分23秒の大熱戦の末に破って連覇。世界選手権代表に初選出された。昨年10月に妻・クルミさんと結婚。この日は妻も観戦に訪れて夫の雄姿を見守った。

 男女7階級の柔道で東京五輪に出られるのは1人ずつ。今大会優勝者が11月のGS大阪を制し、強化委員会出席者の3分の2以上の賛成を集めれば東京五輪代表となる。代表が決まらなかった階級は、来年2月までの主要国際大会終了時点の実績で判断され、最終選考会は4月の全日本選抜体重別選手権となる。

(THE ANSWER編集部)


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