フクヒロが3年連続決勝へ 過去2年は準V、福島「3度目の正直」廣田「1点1点積み重ね」
3度目の正直に、あと一歩だ。バドミントン世界選手権(スイス、バーゼル)は現地時間24日に各種目の準決勝を行い、女子ダブルス世界ランク3位の福島由紀、廣田彩花(アメリカンベイプ)は2-0で同7位のドゥ・ユエ、リー・インフィ(中国)を破って3年連続の決勝進出を決めた。
中国ペアを破って3年連続決勝進出、福島「勝ち切れて良かった」
3度目の正直に、あと一歩だ。バドミントン世界選手権(スイス、バーゼル)は現地時間24日に各種目の準決勝を行い、女子ダブルス世界ランク3位の福島由紀、廣田彩花(アメリカンベイプ)は2-0で同7位のドゥ・ユエ、リー・インフィ(中国)を破って3年連続の決勝進出を決めた。
相手は、前日の準々決勝で高橋礼華、松友美佐紀(日本ユニシス)と2時間6分の激闘を展開した影響かフットワークが鈍く、福島と廣田は長いラリーで相手を揺さぶって好機を作ると、連続攻撃で得点を重ねた。速い展開のラリーでも優位。第1ゲームを21-10で先取した。第2ゲームは接戦となり、終盤は16-17。しかし、廣田のクロスレシーブが鮮やかにカウンターで決まった17点目から5連続得点で21-17と押し切った。福島は「1ゲーム目は相手が疲れていると感じたけど、2ゲーム目からは気持ちと動きも上げてきて、やっぱり強いと感じた。でも、1点、1点と思って勝ち切れて良かった」と試合を振り返った。
耐久レースなら、負けない。3回戦、準々決勝と警戒していた相手に競り勝ったことで自信を取り戻してきた。大会直前には不調に陥った。7月のダイハツヨネックスジャパンオープンでは、中国の3番手ペアに敗れて4強入りを逃し、続くタイオープンでは2回戦敗退。どちらも持ち味のレシーブ力が相手のアタック力に屈する形で不安がよぎった。しかし、3回戦ではジャパンオープンの雪辱に成功し、前日の準々決勝では、1時間25分の長期戦で強打を誇る韓国のエースペアを破った。攻め合いで押し切られるなら、得意の守備からの切り崩しに専念する。あえて強打を打たずに長いラリーに持ち込み、相手の攻撃力を削ぎ落とす。時間の長い試合が続けば、疲労との戦いになるが、フィジカル勝負は望むところだ。
翌25日に行われる決勝の相手は、同日午後(日本時間25日午前1時開始予定)の試合で決まる。連覇を目指す世界ランク1位の松本麻佑、永原和可那(北都銀行)と、世界ランク5位のグレイシア・ポリー、アプリヤニ・ラハユ(インドネシア)が準決勝で対戦。松本、永原が勝てば、2年連続同一カードの決勝となる。ただ、いずれにせよ福島、廣田の頭にあるのは、優勝のみ。そのために必要なことは、学んだ。廣田は「2年連続で悔しい思いをしてきた。また決勝の舞台に立てる。自分たちからつかみに行く気持ちはあるが、そればかりを見ても良いプレーはできない。1点1点の積み重ね」と焦らずに勝ち切るイメージを言葉にした。福島も「3度目の正直。昨年は最後に勝ちたい気持ちが先走って(逆転を許して)しまった。今回は、そういう思いではなく、1点1点の積み重ねが勝ちにつながればいいと考えたい」と過去の経験を生かすつもりだ。相手が誰であれ、今度こそ、世界の頂点に立つ。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)