進化する25歳、陸上男子200mで日本勢初の五輪決勝進出も
世界でも十分戦える200m、「日本記録を出すまで終われない」
走り方も改良を加えた。
体の上下の体重移動を意識し、接地した地面から強い反発を得てスピードにつなげるフォームに変更。冬季の自主トレ期間、ライバルたちからは「今年の飯塚は良い。全然走り方が違う」と驚きの声が上がったほどだった。生活面と競技面を抜本的に改革し、自己ベストを大幅に更新する20秒11で五輪切符をつかんだ。
200メートルは、選手層から見て世界でも十分戦える種目。日本人がなかなか破れずにいる100メートル公認9秒台の選手は、歴代113人(7月3日現在)いる。一方、200メートルの大台の19秒台は、59人しかいない(同)。飯塚の20秒11は、今季世界ランク10位タイの好記録。リオ五輪でも日本勢初の決勝進出が夢ではない。
日本記録は末続慎吾が2003年に出した20秒03。体格とダイナミックな走りから「和製ボルト」と呼ばれる25歳の逸材は「日本記録を出すまで終われない」と虎視眈々、日本最速の称号を狙っている。
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ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer