ダルビッシュ有が今夏の“主役” メジャーの大型トレードはなぜ起こる?
論調が日々変化する報道、ダルビッシュを取り巻く状況は…
その去就が注目されるダルビッシュについては、米国内でも日々、報道が変化している。
レンジャーズはトレードしない、また、同球団のジョン・ダニエルズGM(ゼネラル・マネジャー)は“適正な条件”であればトレードに応じる、など、状況は一転二転。その裏にはレンジャーズの残りシーズンに対する戦略が大きく影響している。一方、興味を示す球団として挙がるのはアストロズやドジャース、カブスなどいずれもプレーオフを見据える球団で、ダルビッシュの補強でプレーオフ進出やその後の飛躍が見えるとなれば、獲得に力を入れるチームもあるだろう。
このようなトレードには強化担当の考え方も影響するため、一筋縄ではいかない。たとえば、今回、ダルビッシュの獲得がささやかれるドジャースに関しては、米FOXスポーツのケン・ローゼンタール記者が無理には獲得しないだろうとの見方を示したが、その中でドジャースの強化担当が前球団のレイズ時代に若手を放出することに対して消極的だったことを挙げている。また、ダルビッシュを獲得してもオフには契約が切れてしまうため、その時点で再び争奪戦となることは必至。半年のレンタルの見返りに有望な若手を放出するとなれば、慎重になる球団もあるだろう。
このメジャーのトレードの主役に日本人選手が挙がること自体はそうそうないことであり、それだけダルビッシュが評価されている証拠でもある。果たして8月以降、どの球団のユニホームを着ているのか。今年8月で31歳を迎える右腕の動向に注目だ。
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ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer