世界15位・常山幹太が初戦で金星 リオ五輪王者をストレート撃破「勝っちゃった」
バドミントンの国際大会「ダイハツヨネックスジャパンオープン」(BWFワールドツアースーパー750)が23日に武蔵野の森総合スポーツプラザで開幕し、男子シングルスの常山幹太(トナミ運輸)が2-0(21-14、21-17)でリオデジャネイロ五輪金メダリストのチェン・ロン(中国)を破る金星を挙げ、2回戦進出を決めた。
ジャパンOP開幕戦でチェンを2-0撃破で2回戦進出
バドミントンの国際大会「ダイハツヨネックスジャパンオープン」(BWFワールドツアースーパー750)が23日に武蔵野の森総合スポーツプラザで開幕し、男子シングルスの常山幹太(トナミ運輸)が2-0(21-14、21-17)でリオデジャネイロ五輪金メダリストのチェン・ロン(中国)を破る金星を挙げ、2回戦進出を決めた。
今年4月のアジア選手権で初対戦した際は、ストレート負けを喫したが、当時のイメージを生かした。「前回は長いラリーが多かったので、今日は我慢をしてやっていこうと思っていた。相手は少し気持ちが引いていたし、こっちは、ノープレッシャー」と試合前の気持ちを語った常山は、第1ゲームをスピードで制した。身長187センチのチェン・ロンに対し、常山は173センチと小柄だが、フットワークで体格差をカバー。得意のシャトルコントロールで相手をネット前におびき出し、キレのある強打でポイントを重ねた。
「コントロールや、上からのショットのキレが良かった。スマッシュが良いコースに行ってくれて、自信を持てた」と好感触をつかんだ後の第2ゲームは、スピードを上げて来た相手に先行されたが、食らいついた。5-9と離されたが、11-10と巻き返し、リードを得てゲームを折り返した。体格があり、立ち止まった状態から多彩なショットが可能な相手に対し、丁寧な配球でコート四隅に走らせ、持ち味を奪った。12-12から7連続得点で相手を突き放した後、19-15まで追い上げられたが、相手のネット前からのプッシュをブロックするような形で当て返したショットでマッチポイントを握り、最後は21-17で競り勝った。
大会初日の午前10時開始で、いわばオープニングゲーム。平日のため観客はまばらだが、来ているのは熱心なバドミントンファンだ。リオ五輪王者であり、現在も世界ランク4位と力を示しているチェン・ロンに勝つ価値を知っている。会場からは惜しみない拍手が送られた。常山は「1ゲーム目が取れて、2ゲーム目もリードされたけど途中で追いついてリードできたので、行ってやろうと思ってやっていたら、勝っちゃった」と笑顔を見せ「先のことは何も考えていない。目の前を全力でやるだけ」と次戦に目を向けた。
常山は、世界ランク15位。日本の男子シングルスの3番手に位置している。世界王者の桃田賢斗(NTT東日本)と、世界ランク10位につけている先輩の西本拳太(トナミ運輸)を追う存在で、2020年東京五輪の出場に向けて、2番手内への浮上を狙う。25日に行われる2回戦では、西本と直接対決になる可能性があり、注目される。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)