土居美咲、全仏OP1回戦敗退も取り戻した「楽しさ」と感じた「次への繋がり」
全仏オープンテニスが開幕した26日、日本勢は男子シングルスで第7シードの錦織圭(日清食品)がストレートで初戦突破を決めた。その2試合後、同じ準センターコートのスザンヌ・ランランコートでは、昨年全仏準優勝のスローン・スティーブンズ(アメリカ)に世界ランク110位の土居美咲(ミキハウス)が挑み、3-6、6-7(4-7)で敗れた。
悩む土居を変えたプラハでの出会い
全仏オープンテニスが開幕した26日、日本勢は男子シングルスで第7シードの錦織圭(日清食品)がストレートで初戦突破を決めた。その2試合後、同じ準センターコートのスザンヌ・ランランコートでは、昨年全仏準優勝のスローン・スティーブンズ(アメリカ)に世界ランク110位の土居美咲(ミキハウス)が挑み、3-6、6-7(4-7)で敗れた。
土居は昨年のファイナリストを相手に第2セットに意地を見せたが、試合後「彼女のディフェンスがかなり堅く、ミスがなかったです。タイミングを速めて攻めようとしたけど、自分の中の焦りもあって難しくなってしまった」と振り返った。それでも、この日、この全仏の舞台で戦っている姿は、1年前には想像しがたいことだったという。
2016年のウインブルドンでベスト16まで進んだ土居は、同年のリオ五輪にも出場。10月10日付けの世界ランクでは自己最高となる30位まで上がった。だが、その後は思うようなパフォーマンスと結果が残せず。2018年8月には世界ランクは328位まで落ちた。悩みながらテニスを続けていた土居を変えたのは、昨年プラハのテニスクラブで出会った、14、5歳の少女との練習だったという。
「どんなに負けていても、楽しそうに無邪気に向かってくる。その感じがすごくいいなと思って、自分の原点を思い出しました。それから、自分でもテニスが楽しいと思えるようになったんです」
昨年は出場すら叶わなかった全仏オープンの場で、世界ランク7位の実力者を相手に、少しでも自分らしさを見せられたことは、今後につながる大きな自信につながったに違いない。
「徐々にいいプレーが出来はじめていて、チャンスがある試合ができたことは次に繋がると思います。それでも、もちろん勝ちたかったし、今は悔しい気持ちの方が大きいですね」
心に芽生えた悔しさと、次に繋がるという手応えを持って、また次のトーナメントに照準を合わせる。
(THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato)