寺地の3階級制覇挑戦はお預け

　サウジアラビアの首都リヤドで27日に行われる予定だった、ボクシング前WBA＆WBC世界フライ級統一王者の寺地拳四朗（BMB）とIBF世界スーパーフライ級王者ウィリバルド・ガルシア（メキシコ）の一戦が前日夜に突然中止となった。27日の興行開始前、寺地は現地で会見。失意の胸の内を涙ながらに明かしていたが、一夜明けて自身のXを更新し、心境をつづった。

　大会事務局の関係者によると、ガルシアが公開計量後に体調を崩した。脱水症状で、嘔吐もあったという。権威あるボクシング専門誌「ザ・リング」はガルシアが入院したと伝えていた。

　寺地は「昨日の試合は見てて初めての感覚で感情の波が凄くて最初は会場に居るのが辛すぎたなー　ほんとだったらここに立てたのにって思うと涙とまらなかった」と心境を吐露。「またここに帰ってこれること信じて頑張るしかない　またチャンス掴むぞ！！」と前を向いた。

　寺地は27日の興行開始前、報道陣の前で号泣。「ここで腐ってもしゃーないので、頑張るしかない」とし、試合を中継する「Lemino」でも取材に応じ「頭が真っ白になった。眠れなかった」と心境を告白。気丈に話していたが、途中で涙をこらえきれずに「なるべくポジティブにいようと思ったけれど……ダメですね、やっぱり」と本音を口にした。「誰を責めるわけでもない。しょうがない」とも語っていた。