12R殴り合った後の違和感「これ試合前?」 相手は傷だらけ…“錯覚”さえ抱かせた井上尚弥の圧倒劇
ボクシングの世界スーパーバンタム級(122ポンド、55.34キロ以下)4団体統一王者・井上尚弥(大橋)が27日に、サウジアラビアの首都リヤドで、WBC世界同級2位アラン・ピカソ(メキシコ)との防衛戦に臨む。2013年以来、12年ぶりとなる年間4試合目。試合を盛り上げるべく、今年の試合を振り返る。3試合目は9月のムロジョン・アフマダリエフ戦。3-0判定勝ちした試合では、試合後、傷だらけになった相手の顔が試合展開を物語っていた。

27日にピカソと対戦
ボクシングの世界スーパーバンタム級(122ポンド、55.34キロ以下)4団体統一王者・井上尚弥(大橋)が27日に、サウジアラビアの首都リヤドで、WBC世界同級2位アラン・ピカソ(メキシコ)との防衛戦に臨む。2013年以来、12年ぶりとなる年間4試合目。試合を盛り上げるべく、今年の試合を振り返る。3試合目は9月のムロジョン・アフマダリエフ戦。3-0判定勝ちした試合では、試合後、傷だらけになった相手の顔が試合展開を物語っていた。
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9月14日、名古屋市のIGアリーナで行われた一戦。チケットは完売。1万6000人のファンが見守る中、初回から大歓声。井上はジャブ、ボディーストレートを放ちながらも、アフマダリエフの強打を避ける落ち着いた戦いぶりを見せた。4回にはワンツー、軽快なステップからの攻撃も披露。対するアフマダリエフも的確にパンチを顔面に入れる場面があった。
6回終盤、井上が強烈な左ボディ3連発。着実にダメージを与え、場内も「尚弥コール」が沸き起こった。7回にはノーガード、9回には笑顔を見せる余裕も。終盤突入の10回でも体の切れは全く衰えず。最終12回も全く隙を見せず、挑戦者を完封した。
試合後、井上は試合後のリングインタビューで「アウトボクシングも行けるでしょー? 誰が衰えたって?」と冗談を飛ばした。「この試合は自分にとってモチベーションの高い試合になった。アフマダリエフ選手の実力をすごく評価していたからこのパフォーマンスができた」と振り返った。
一夜明け、横浜市内の大橋ジムで行われた会見では、大橋秀行会長も「見事なボクシングをやってくれました。正直、初めて見る人はアフマダリエフを『こんなもん?』って思った人がいるかもしれないですが、井上とのテクニックとスピードの差でゆっくりに見えたかもしれない。でも実力は相当ありますよね」と、井上の強さに思わず脱帽していた。
この試合後、アフマダリエフは会見に姿を見せず。陣営のディアストレーナーは「本人の意向」としつつ、「ただただ単純にMJより井上の方が強かった」と脱帽。一方で「良いパンチがあって当てられたが、それによってのダメージはなかった。もっと強くなってMJは帰ってくる」と大きなダメージはないことも強調していた。
しかし、ウズベキスタン放送局「MY5」のシロラ・イソコワ記者が自身のインスタグラムで公開した試合後のアフマダリエフの顔は傷だらけだった。額、目の周りにはあざが。井上が目立った傷なく試合を終えたのとは対照的だった。
2人が負った傷のあまりの違いに、当時のネット上では日本人ファンから「あれだけガード固めてすらこの顔にされるとか、怖い」「この顔を見ただけで、井上尚弥の恐ろしさがわかる」「MJのこんな顔初めてです」「これ試合前のインタビュー?っていうくらい顔に傷一つない」「前日記者会見って言われても分からないくらい顔が綺麗!!」「世界戦なのにランニング後みたいな顔で試合終えた」と驚きの声が上がっていた。
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井上は12月27日に前日計量に臨み、55.11キロでクリア。ピカソも54.93キロでパスした。井上はピカソに勝利すれば元世界ヘビー級王者ジョー・ルイス、元5階級制覇王者のフロイド・メイウェザー(ともに米国)を抜き、歴代単独トップの世界戦27連勝となる。戦績は32歳の井上が31勝(27KO)、25歳のピカソが32勝(17KO)1分。興行はNTTドコモの動画配信サービス「Lemino」で国内独占生配信される。
(THE ANSWER編集部)
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