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日本フィギュア観客に感銘「1人目で75%…これは特別」 現地で米記者に熱弁された「深い敬意」【後編】

フィギュアスケートの2026年ミラノ・コルティナ五輪代表最終選考会を兼ねた全日本選手権最終日は21日まで、東京・代々木第一体育館で行われた。大会を連日取材した「THE ANSWER」は、この大会のために来日していた米国の名物記者ジャッキー・ウォン氏に直撃。海外から度々称賛を受ける、日本会場の素晴らしさを聞いた。(前後編の後編)

坂本花織の演技では多くのファンがバナータオルを掲げた【写真:中戸川知世】
坂本花織の演技では多くのファンがバナータオルを掲げた【写真:中戸川知世】

フィギュア全日本選手権

 フィギュアスケートの2026年ミラノ・コルティナ五輪代表最終選考会を兼ねた全日本選手権最終日は21日まで、東京・代々木第一体育館で行われた。大会を連日取材した「THE ANSWER」は、この大会のために来日していた米国の名物記者ジャッキー・ウォン氏に直撃。海外から度々称賛を受ける、日本会場の素晴らしさを聞いた。(前後編の後編)

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 公式練習にも姿を見せ、熱心にリンクを見つめていたウォン記者。感銘を受けているのはスケーターの滑りだけではなく、演技を見守る観客の姿勢もだ。

 日本で演技した海外のスケーターから、観客の素晴らしさが語られることも珍しくない。ウォン氏も同調し「とてもスペシャルです。会場にいる誰もが競技を深く理解しています。多くの観客がフィギュアスケートの大ファンであり、競技の歴史や、スケーター一人ひとりの物語を熟知しています」と褒めたたえた。

 今回、ウォン記者には驚いた出来事がある。「ユカリ・ナカノ(中野友加里)がジャッジとして紹介されたとき、観客の皆さんは彼女が誰であるかを即座に理解し、反応していました。彼女が現役を退いてからかなりの年月が経っているにもかかわらずです」。全日本選手権で3度の3位、2005年グランプリファイナル3位などの実績を持つ中野さんは、この大会でジャッジを務めていた。

 競技開始前、場内に名前がアナウンスされると、スタンドから大歓声があがった。テクニカルスペシャリストを務めた2002年ソルトレークシティー五輪代表・恩田美栄さんの紹介時も、同じことが起きた。

 ウォン氏は「それほどまでに日本の観客はこのスポーツを愛し、詳しく知っているということです。だからこそ、海外のスケーターたちも日本に来るのをとても楽しみにしています。自分たちが滑ることの意義を、日本のファンが心から理解してくれていると分かっているからです」と熱弁。確信した様子で頷いた。

 素晴らしいと感じる点はそれだけではない。「出場する30人のスケーター、その全員のために観客が会場に足を運んでいる点です」。他国で開催されたときは、有力選手が登場する後半になってようやく席が埋まることが度々あるという。「しかし日本では、第1滑走者の時点ですでに会場の75%ほどが埋まっています。これは本当に特別なことです。トップ選手だけでなく、すべてのスケーターに対してファンが深い敬意を払っていることの証だと思います」。改めて感じた日本のスケート愛に、心から敬意を示していた。

(THE ANSWER編集部・宮内 宏哉 / Hiroya Miyauchi)

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