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36歳で代表復帰見えた「実は出たことなくて…」 王子からベテランに、高谷惣亮が現役にこだわる理由

36歳でも現役にこだわる理由

 現役にこだわるのは理由がある。「レスリング界には一発結果出して終わるというのがあるけれど、それだけじゃないと思う。それを身をもって示したい。レベルの高い若い選手がたくさん出てきているので、見本になれるように頑張りたい」と真剣な表情で言った。

 優勝で日本代表復帰も見えてきた。目標は来年の愛知・名古屋アジア大会出場。「実はアジア大会は出たことがなくて、愛知開催が決まってから目標にしてきました」。最終選考大会は来年6月の明治杯全日本選抜選手権。「厳しい戦いにはなると思うけれど、できる限り頑張りたい」と意欲をみせた。

 拓大監督として後進の指導にあたりながら、筑波大大学院での研究もする。現在は元柔道世界女王の山口香教授のもとで博士論文の執筆中。「山口先生からメールが来たので試合が終わったら返事しますと返したら『必ず優勝してください』と。いい報告ができます」と笑った。

 「年齢が年齢なので」と繰り返しながらも、マットに上がれば「年齢は関係ない」とも言い切る。事務作業が多く「坐骨神経痛なので」と笑い、この日の試合でも右足首を痛めて「踏み込めない」と言いながらもベテランらしい巧みな試合で王座に帰ってきた高谷。アジア大会、そして4度目の五輪となる28年ロサンゼルス大会に向けて、熱い気持ちは衰えを知らない。

(荻島 弘一 / Hirokazu Ogishima)



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荻島 弘一

1960年生まれ。大学卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。スポーツ部記者としてサッカーや水泳、柔道など五輪競技を担当。同部デスク、出版社編集長を経て、06年から編集委員として現場に復帰する。山下・斉藤時代の柔道から五輪新競技のブレイキンまで、昭和、平成、令和と長年に渡って幅広くスポーツの現場を取材した。

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