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アイドル風衣装で「泣きそうになった」一打に本音 菅沼菜々「緊張しましたが…」復活Vの舞台裏

日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)は16日、都内ホテルで2025年シーズンの年間表彰式「JLPGAアワード2025」を開催し、各部門の受賞者を発表した。報道関係者の投票で決まる年間ベストプレー「BEST PLAY OF 2025」は、菅沼菜々(あいおいニッセイ同和損保)が5月のパナソニックオープン最終日18番パー3で見せたアプローチショットが選ばれた。同様の形で決まるメディア賞「ベストコメント部門」は、工藤遥加(加賀電子)が受賞した。

JLPGAアワードに登壇した菅沼菜々【写真:柳田通斉】
JLPGAアワードに登壇した菅沼菜々【写真:柳田通斉】

菅沼菜々の一打が年間ベストプレーに

 日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)は16日、都内ホテルで2025年シーズンの年間表彰式「JLPGAアワード2025」を開催し、各部門の受賞者を発表した。報道関係者の投票で決まる年間ベストプレー「BEST PLAY OF 2025」は、菅沼菜々(あいおいニッセイ同和損保)が5月のパナソニックオープン最終日18番パー3で見せたアプローチショットが選ばれた。同様の形で決まるメディア賞「ベストコメント部門」は、工藤遥加(加賀電子)が受賞した。

 名前を呼ばれた菅沼は、肩を露出した白とベージュのアイドル風ドレス姿で登壇。「あのアプローチはすごく緊張しましたが、いつも練習している通りにできてうれしかったです」と喜びを表現した。司会でフリーアナウンサーの徳光和夫氏から「リカバリー率はあんまり良くないんですけどね」と指摘されると、「たまたま寄ってくれて良かったです」と言い、肩をすくめた。

 パナソニックオープン最終日18番パー3。2位の大里桃子に1打差で首位の菅沼は、第1打をグリーン左奥のスタンド近くに外し、クラブが振れる位置にドロップした。第2打を放つ前には頭の中で「やっば!」とつぶやいていた。ドロップした球が、ラフの中に「埋まった」からだった。

 グリーン上はピンまで下り傾斜。厳しい状況だったが、菅沼はすぐにこの一打に集中した。

「フェースを開いてボールが止まらないことも計算しました。とにかく自分の練習してきたことを信じて、緩まないように打つことだけを考えました」

 その思いを込めたボールはフワリと上がり、計算通りに10ヤードの転がりでピン40センチについた。本人はここで勝利を確信した。

「信じられなかったです。去年のつらかったこととかを思い出し、泣きそうになりました。どんなに練習しても、ショットもパットもうまくいかず、ゴルフ場に来ることも嫌な時期がありましたし、ここまで早く復活できるとは思いませんでした」

 ウィニングパットを決めると「菅沼菜々」のネーム入りタオルを持ったファンの応援団、ギャラリーに向けて愛らしい笑顔で万歳。優勝を争った後輩の神谷そらに抱きつかれると、その目から涙がこぼれた。

 菅沼は2023年に2勝しながら、右ひざの負傷でスイングのバランスを崩した。翌24年シーズンは低迷が続き、9月には肺炎を患って入院。シード落ちで受けたツアー最終予選会(QT)も失敗していた。その状況下、主催者推薦で出場した試合で演じた優勝争いを「最高のリカバリーショット」で制した。

 今季、記憶に残るプレーはその他にもあり、7月の資生堂・JALレディス最終日の18番パー4で、木戸愛が10メートル超のバーディーパットをねじ込み、永峰咲希とのプレーオフに持ち込んだシーンも有力候補だった。

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