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悲願日本一へ「この2つに勝たないと」 やっと“緊急事態”脱出…ジークスター東京、打倒2強への道

「この2つに勝たないと優勝はない」見据えるライバルは?

 橋本が怪我をおして復帰し、今月に入って日体大3年で日本代表の中沖仁希太(なかおき・にきた=21)を期限付き移籍で補強。「日本選手権には間に合うか分からないけれど、玉川とピサノもそろそろ戻れると思う」と佐藤監督。替えのきかないポジションの不安が解消に向かい、チームの雰囲気は上向いてきた。

 さらに、プラス材料がある。課題とされてきたクラブのトレーニング施設が今月初めにオープン。専用コートに最新マシンのトレーニングルームやケアルームなどを備えたもので、今後はビデオ解析などAIを駆使した設備も導入するという。プロクラブとしての環境が整ったことで、選手の体調管理やリハビリなどをより高いレベルで行える。

「昨シーズンは前半がよくて、後半怪我人が増えて自滅してしまった。今季は逆に出だしがよくなかったが、これからは選手が戻ってくる」と佐藤監督。最大の目標であるリーグH制覇、その過程で訪れるのが、悲願の「日本一」を達成するための日本選手権になる。

 順当なら昨年、一昨年と準決勝で敗れたブレイヴキングス刈谷が決勝進出への高い壁になりそう。決勝に進んでも、大会6連覇を狙う王者、豊田合成ブルーファルコン名古屋との対戦が予想される。「どういう展開になっても、この2つに勝たないと優勝はない」。今季リーグH前半戦でも黒星を喫している両チームを意識しながら佐藤監督はファイティングポーズをとる。

 とはいえ、やはり「2強」の壁は厚い。決勝まで戦えば5日で5試合の連戦。「両チームの選手層は厚いし、怪我人やコンディションが整わないうちと比べると考えることは多い。ただ、それでお手上げとはならない。選手たちは、すごくたくましくなっている」。日本選手権初優勝、そして来年2月に後半戦が再開するリーグH初制覇に向けて、佐藤監督は選手たちの躍動に目を細めながら言い切った。

(荻島 弘一 / Hirokazu Ogishima)



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荻島 弘一

1960年生まれ。大学卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。スポーツ部記者としてサッカーや水泳、柔道など五輪競技を担当。同部デスク、出版社編集長を経て、06年から編集委員として現場に復帰する。山下・斉藤時代の柔道から五輪新競技のブレイキンまで、昭和、平成、令和と長年に渡って幅広くスポーツの現場を取材した。

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