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悲願日本一へ「この2つに勝たないと」 やっと“緊急事態”脱出…ジークスター東京、打倒2強への道

日本ハンドボール界屈指のプロクラブ、リーグH男子のジークスター東京が、初の日本一奪取に弾みをつけた。ジークスターは13日、ホームの東京・ひがしんアリーナでアルバモス大阪と対戦。初優勝を狙う日本選手権(17日から、広島)を前に年内最後のリーグ戦に33-21で快勝し、レギュラーシーズン前半戦を暫定4位で折り返した。

ジークスター東京【写真:横田美咲】
ジークスター東京【写真:横田美咲】

リーグH前半は暫定4位…日本選手権初Vへ「勢いをつけて」

 日本ハンドボール界屈指のプロクラブ、リーグH男子のジークスター東京が、初の日本一奪取に弾みをつけた。ジークスターは13日、ホームの東京・ひがしんアリーナでアルバモス大阪と対戦。初優勝を狙う日本選手権(17日から、広島)を前に年内最後のリーグ戦に33-21で快勝し、レギュラーシーズン前半戦を暫定4位で折り返した。

「ベンチもサポートメンバーもスタッフも盛り上がる、いい試合だったと思う」。佐藤智仁監督(40)は満足そうな表情で振り返った。序盤こそ3-5とリードを許したが、その後は安定した守備から6連続得点。前半を16-11で折り返すと、後半も点差を広げて危なげなく勝ち切った。

「チームに勢いをつけて広島に乗り込む」をテーマに臨んだ試合だった。今季最多1349人のファンの声援にも乗って、選手たちは闘志むき出しに戦った。「ディフェンスのコンタクトに強度があり、インテンシティも高く保てていた」と佐藤監督は内容を評価し「点差よりも、選手たちが楽しそうにやっていたのが大きい」と手ごたえを口にした。

 日本選手権で結果を残すためにも、いい形で勝ちたかった。リーグHと並ぶ国内最大の大会である日本選手権。リーグHのチームと各地域の代表などがトーナメントで争う「真の日本一決定戦」だ。77回目の今季は男子23、女子24チームが出場。もちろん、ジークスターも日本一を目標にする。

 もっとも、優勝は簡単ではない。日本リーグ、リーグHでプレーオフ準決勝敗退が続くジークスターは、日本選手権でも21年から4大会連続で準決勝敗退。佐藤監督は「まずはファイナルに出ること」と冷静に話した。

 苦しいシーズン前半だった。14日で折り返した男子のレギュラーシーズンで1試合が未消化のジークスターは暫定4位。序盤から主将の玉川裕康(30)、橋本明雄(32)、ピサノライアン海夏人(24)と攻守で軸となるPV(ピボット)全員が離脱するなど怪我人続出の緊急事態の中で戦ってきた。

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荻島 弘一

1960年生まれ。大学卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。スポーツ部記者としてサッカーや水泳、柔道など五輪競技を担当。同部デスク、出版社編集長を経て、06年から編集委員として現場に復帰する。山下・斉藤時代の柔道から五輪新競技のブレイキンまで、昭和、平成、令和と長年に渡って幅広くスポーツの現場を取材した。

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