全中国運動会

　中国の16歳女子スプリンターが激走した。17日に中国・広州で行われた全中国運動会の陸上女子100メートルで、陳妤頡が11秒10（追い風0.7メートル）をマークして優勝。U18世界歴代4位タイ、U20アジア新記録の好タイムだった。

　陳妤頡は中盤で抜け出すと、そのままライバルを突き放し、ゴール後には両手を突き上げた。

　11秒10は自己ベストを0秒19更新。1997年にマークされた11秒17を28年ぶりに塗り替えるU20アジア新記録で、U18世界歴代4位タイとなる。2008年12月29日生まれの16歳が、福島千里が保持する11秒21の日本記録も上回った。

　カナダメディア「カナディアン・ランニング」も「16歳の中国スプリンター、驚異の100メートル記録を樹立」との見出しで報道。「月曜日の夜、広州で行われた全中国運動会で、16歳のスプリンターが女子100メートルで1997年以来破られていなかった記録を塗り替え、歴史に名を刻んだ」と伝えている。

　U18の世界記録については、「18歳未満の女子選手で11秒の壁を破ったのは、歴史上ただ一人、アメリカのキャンディス・ヒルだ。彼女は16歳で10秒98を記録し、これは現在も彼女の自己ベストとして保持されている」とした。

　陳妤頡は今年のアジア選手権は200メートルと4×100メートルリレーで金メダルを獲得。9月に東京で開催された世界選手権でもこの2種目に出場し、予選落ちを喫したが、今後の成長に注目が集まる。