学生3大駅伝の初戦

　学生3大駅伝の幕開けとなる出雲全日本大学選抜駅伝が13日、出雲大社前─出雲ドーム前の6区間45.1キロで行われた。4区でトップに立った国学院大がそのまま逃げ切り、2時間9分12秒（速報値）で2年連続3度目の優勝を飾った。

　国学院大は4区（6.2キロ）で辻原輝（3年）が区間新記録の激走で首位に浮上。「今日、万博最終日じゃないですか。出雲の4区をツジハラヒカル・パビリオンにしようかなと思って。絶対、区間記録を出すと思って走った」と充実の汗をぬぐった。

　5区（6.4キロ）でも高山豪起（4年）がきっちりと首位をキープ。アンカーの最終6区（10.2キロ）を託された主将の上原琉翔（4年）も、早稲田大の“山の名探偵”工藤慎作（3年）の追撃を許さなかった。

　上原は「余裕を持って後半上げていけた。優勝できてホっとしました。自分が優しくしたおかげで伸び伸びできた。そのおかげで、みんな強くなれた。自分の成果ですかね」と胸を張った。前田監督も「選手が期待に応えてくれた。自分たちの駅伝ができた」と話した。

　箱根駅伝で総合連覇中の青山学院大は序盤から流れに乗れず。原晋監督が「ばけばけ大作戦」を掲げた今大会だったが、惨敗を喫していきなり3冠の夢が消えた。

　出雲全日本大学選抜駅伝は1989年に第1回が行われ、今年が第37回（2014年の第26回は台風、2020年の第32回は新型コロナウイルスの影響で中止）。最多優勝は山梨学院大の6度となっている。