異例のリレー救済単独レース 南ア「間違いなく今までと違う経験」0秒3届かず敗退に「不運だった」【東京世界陸上】
陸上の世界選手権東京大会は21日、国立競技場で最終日を迎えた。男子4×100メートルリレーでは、予選で他国の影響を受けて途中棄権となった南アフリカが、異例の単独救済レース。決勝進出ラインの38秒34を目指したが、38秒64で届かなかった。

東京世界陸上最終日
陸上の世界選手権東京大会は21日、国立競技場で最終日を迎えた。男子4×100メートルリレーでは、予選で他国の影響を受けて途中棄権となった南アフリカが、異例の単独救済レース。決勝進出ラインの38秒34を目指したが、38秒64で届かなかった。
南アフリカがたった1チームで国立を駆けた。20日の予選と同じ6レーン。マスワンガニー、ダンビレ、ンクアナ、シンビネと同じオーダーでつなぎ、歓声を浴びた。ターゲットの38秒34には届かない38秒64。復活の決勝進出はならなかった。
20日の予選、日本と同じ2組で駆けた南アフリカは、バトンがつながらずに途中棄権。だが、その後に同じく途中棄権となったイタリアの影響を受けたとして、この日の救済レースが決まった。
既に決勝には予選計2組の各組上位3着と4着以下のタイム上位2チームが進出済み。救済レースでの南アフリカの決勝進出条件は、タイム下位通過フランスの38秒34以内をマークすることだった。
それでも、国立競技場からは難しい状況で走った南アフリカの健闘を称える拍手が沸き起こった。レース後、1走を務めたマスワンガニーは「全く満足していないよ。間違いなくもっと速く走れたはずだと感じている」と敗退で悔しさを露わにした。
「(予選で)トップクラスの相手と戦う時に、上手くいかなかったのが不運だったね。もちろん、誰かと競い合って走りたかった。だが、それも陸上競技だ。与えられた状況でやっていくしかない」
さらに「ルールについても、例え走ったとしても1レーンしか使えないのは残念だ。でもチームとして1つになり、ベストを尽くしたよ」と言い訳はせず。単独走というレース形式の難しさを問われると、こう語った。
「難しいとは言わないけど、間違いなく今までとは違う経験だった。高いレベルで競い合っている時は、ものすごく集中できる。観客や競争相手から刺激を受けるのさ。色々な要素が関係するけど、僕たちはプロだから。どんな状況にも備え、上手く対処できるように準備していたよ」
パリ五輪銀メダルを獲得したスプリント強豪国。よもやの形で大会を去ることになっても、トラックに誇りを残した。
(THE ANSWER編集部)
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