東京世界陸上第8日

　陸上の世界選手権東京大会第8日が20日に行われた。国立競技場発着のコースで争う男子20キロ競歩で、世界記録保持者の山西利和（愛知製鋼）は1時間22分39秒で28位に終わった。トップを歩いていた15キロ過ぎに警告3枚となり、ペナルティゾーンで痛恨の2分間の待機。自身3度目の世界一はならなかった。

　京都大卒業の山西は、序盤から好位置につけた。中盤のスペイン選手の仕掛けにも対応。ここで中国選手を含めた3人のトップ争いとなった。

　14キロ過ぎで8人の集団になり、15キロを過ぎて山西が一気にペースアップ。だが、これでフォームがやや乱れたのか、歩型違反のレッドカードが3枚に。ペナルティゾーンで2分の待機を強いられ、2019年、2022年の王者は優勝争いから脱落した。

　レースに復帰して前を追ったが、次の警告で失格となるため、ペースアップはできず。ゴール後、「この1年半やってきたことを出せればと思ったけど、最後うまくいかなかったというところ。前半は注意が少なかったので、それで慢心があったかな。行けるかなと思って行ったけど、思った以上に自分の感覚と（審判の）見え方が合っていなかったのかな」と振り返った。

　吉川絢斗（サンベルクス）が1時間19分46秒で日本勢最高の7位、丸尾知司（愛知製鋼）は1時間20分9秒で9位だった。