三浦龍司の“接触騒動”が決着 日本チームの抗議棄却、ケニア選手は「避けようと…」状況明かす SNSに中傷も【東京世界陸上】
SNS上で物議を醸した接触騒動は「順位変更なし」で決着した。日本陸連は16日、陸上の世界選手権東京大会の男子3000メートル障害決勝で最終盤に三浦龍司(SUBARU)とケニア選手が接触したことについて、妨害にあたると判断して抗議したが、棄却されたと発表した。

東京世界陸上
SNS上で物議を醸した接触騒動は「順位変更なし」で決着した。日本陸連は16日、陸上の世界選手権東京大会の男子3000メートル障害決勝で最終盤に三浦龍司(SUBARU)とケニア選手が接触したことについて、妨害にあたると判断して抗議したが、棄却されたと発表した。
日本チームの抗議も実らなかった。問題となったのは第3日の15日、男子3000メートル障害決勝の最終盤。
メダル争いを繰り広げていた三浦は、最終障害を越えたところでセレム(ケニア)に後ろから押されたような形になり、バランスを崩した。その後もセレムの左手が三浦の右手と当たって再びバランスが崩れ、失速。8位に終わり、銅メダルのセレムにわずか1秒34及ばなかった。
このシーンの動画がネットで拡散され、ファンから疑問の声が噴出。セレムのSNSには日本人とみられる一部ファンから誹謗中傷のコメントが届くなど騒動となっていた。そして、一夜明けた16日の午後11時近くになって日本陸連がリリースを発表した。
「9月15日に行われた男子3000m障害物決勝における、三浦龍司選手と他の選手との接触について、日本チームは妨害にあたると判断し、審判長へ抗議を行いましたが、抗議は棄却されました」
当該シーンは「妨害」と判断したと説明。しかし、抗議は棄却され、さらに「その後、規定に基づき上訴を行いましたが、こちらも認められませんでした。そのため、発表された競技結果に変更はありません」と説明した。結果、セレムの銅メダルと三浦の8位が確定した。
その4時間ほど前、セレムはTHE ANSWERの取材に応じ、当時の状況について説明していた。
この日、表彰式が行われ、「(最終障害で)ジャンプした時に、ミウラが目の前にいたんだ。だから、ぶつからないように避けようと思った」と説明。「(着地した後で)少し外に動こうとしたけど、彼も同じ考えだった」といい、ここで腕の接触が発生したことを明かしていた。
レース後は三浦と「話した」と明かし、「僕は彼を祝福し、彼も僕を祝福してくれた。全て問題ないよ。ミウラは僕の友達なんだ」と2人で健闘を称え合ったという。三浦もミックスゾーンでは「選手と接触して、腕ももつれてしまった」と振り返りながら、言い訳は一切しなかった。
日本チームとしては最大限の手は尽くした。しかし、三浦が国立5万人のファンを沸かせ、メダルを夢見させる走りをしたのは事実。最大の目標は2028年ロサンゼルス五輪だ。23歳、リベンジの機会はまだまだある。
(THE ANSWER編集部)
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