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世界陸上で話題、「Vタイムが高校記録より遅い」ワケ 比較はナンセンス、世界大会の醍醐味は「記録ではなく勝負」

13日に開幕した陸上の世界選手権東京大会は連日、国立競技場で熱戦が繰り広げられている。世界の超人が集結する最高峰の舞台。優勝タイムが日本高校記録よりも遅い種目もあったが、比較するのはナンセンス。超一流の駆け引きや至高のスパート合戦が、ファンを魅了している。

男子3000メートル障害、高校日本記録(8分32秒12)より遅い8分33秒88でゴールし金メダルを獲得したビーミッシュ【写真:ロイター】
男子3000メートル障害、高校日本記録(8分32秒12)より遅い8分33秒88でゴールし金メダルを獲得したビーミッシュ【写真:ロイター】

東京世界陸上

 13日に開幕した陸上の世界選手権東京大会は連日、国立競技場で熱戦が繰り広げられている。世界の超人が集結する最高峰の舞台。優勝タイムが日本高校記録よりも遅い種目もあったが、比較するのはナンセンス。超一流の駆け引きや至高のスパート合戦が、ファンを魅了している。

 14日に行われた男子1万メートル決勝は、1000メートル3分以上を要する超スローペースで始まった。日本の鈴木芽吹や葛西潤も一時はトップに立つ展開。終盤まで大集団で推移し、10人以上が金メダルを狙える位置でラスト1周に入った。

 ここから壮絶なスパート合戦となり、伏兵のグラシエ(フランス)が強力アフリカ勢を撃破して優勝。28分55秒77は、高校日本記録(28分7秒39、佐藤悠基)よりもはるかに遅かった。

 15日の男子3000メートル障害も、1万メートル同様の超スローペースに。金メダルを獲得したビーミッシュ(ニュージーランド)の8分33秒88も高校日本記録(8分32秒12、永原颯磨)より遅く、8位の三浦龍司の8分35秒90は、自身の日本記録8分3秒43より30秒以上悪かった。

 ただ、記録の比較はナンセンスだ。世界大会の中長距離種目はハイペースになることの方が珍しい。超スローペースの中にも、駆け引きやポジショニングの妙があり、急激なペースの上げ下げがある。

 何より、最終盤のスパートは度肝を抜くスピード。優勝タイムより速い自己ベストを持つ高校生がこの中に入っても、太刀打ちできないのは明白。中長距離種目の世界大会の醍醐味は、記録ではなく勝負にある。

(THE ANSWER編集部)


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