トラック種目で日本初「金」の可能性 110m障害・村竹ラシッド「12.92」は“横の比較”でも超破格【世界陸上】
陸上の世界選手権東京大会は東京・国立競技場で連日熱戦が繰り広げられている。開幕まで1か月を切った8月16日、日本で衝撃のレコードが誕生している。男子110メートル障害で村竹ラシッド(JAL)がマークした12秒92の日本新記録は、他種目と比較しても破格のハイレベル。金メダル候補に急浮上した。

8月に福井で12秒92の日本新
陸上の世界選手権東京大会は東京・国立競技場で連日熱戦が繰り広げられている。開幕まで1か月を切った8月16日、日本で衝撃のレコードが誕生している。男子110メートル障害で村竹ラシッド(JAL)がマークした12秒92の日本新記録は、他種目と比較しても破格のハイレベル。金メダル候補に急浮上した。
17年に桐生祥秀が男子100メートルで9秒98をマーク。日本人で初めて9秒台に突入したことを記念して「9.98スタジアム」の愛称がついた競技場で、村竹が激走した。
8月16日の「アスリートナイトゲームズin福井」。5レーンから飛び出した村竹はスタートからライバルを圧倒した。「新感覚」と振り返るほどのスピードで駆け抜けると、12秒92(追い風0.6メートル)の日本新。フィニッシュした23歳は、言葉にならない雄叫びを上げた。
今季世界2位でパリ五輪の優勝タイム12秒99を上回るタイムは、「横の比較」でさらに凄さが浮かび上がる。
各種目の記録を点数化して比較できる世界陸連のスコアリングテーブルでは、12秒92は1270点。男子100メートルでは9秒82(日本記録9秒95)、200メートルでは19秒69(同20秒03)、マラソンでは2時間2分31秒(同2時間4分56秒)に相当する。
また、12秒92は世界歴代11位にランクイン。100メートルの歴代同順位は9秒78、200メートルは19秒62、マラソンは2時間2分55秒となる。
8月のダイヤモンドリーグ・ファイナルでは、序盤からリズムに乗れず14秒39の最下位8位に終わったが、すぐに前を向いた。自身のインスタグラムに「これは勝利への試練、栄光への試練 そう心に刻んでシーズンラストの世界陸上、試練を乗り越えて臨みます」と決意をつづっている。
トラック種目で金メダルを獲得すれば、日本初の大偉業。村竹が最も輝くメダルを見据えて、国立競技場を疾走する。
(THE ANSWER編集部)
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