「脱水で死にそう…」蒸暑の東京世界陸上に選手から悲鳴続出 号砲早め&曇りでも「人生で一番きついレース」
陸上の世界選手権東京大会が13日、国立競技場で開幕した。東京での開催は1991年以来、34年ぶり。最初の決勝種目となった男女の35キロ競歩では、気象条件に苦しむ選手が続出した。

東京世界陸上が開幕
陸上の世界選手権東京大会が13日、国立競技場で開幕した。東京での開催は1991年以来、34年ぶり。最初の決勝種目となった男女の35キロ競歩では、気象条件に苦しむ選手が続出した。
35キロ競歩は当初の午前8時スタートから暑さを考慮し、同7時30分に変更となった。スタート時の気温26度、湿度77%で男子のゴール時は27度、72%だった。この日は日差しがなく、気温も30度を超えることはなかったが、35キロを歩くウォーカーにとっては厳しいコンディションだった。
男子の川野将虎は27キロ付近で胸を押さえて苦悶の表情に。嘔吐する様子がみられたものの、その後も懸命に歩いて18位でゴールしたものの、フィニッシュ後は倒れこんで足などが痙攣。苦しそうに胸を押さえ、車いすに乗せられて退場した。
銅メダルを獲得して消耗しきった勝木隼人は「ちょっと脱水で死にそう……」と話し、「キツい」と何度も繰り返した。優勝したダンフィー(カナダ)も左太ももに違和感を訴えた仕草を見せ、レース後に「今まで経験した中で一番きついレースだった」と言うほどだった。
女子で15位だった梅野倖子は、この日の気象条件について「凄い暑いというより蒸し暑い」と説明。20位の矢来舞香は「太陽が出ていない分、マシかと思っていたが、競技が始まると熱がこもってしまった」と話していた。
また、レース後に会見した谷井孝行競歩担当ディレクターは「非常に過酷な環境の中で実施された。スタート時は気温は高くなかったものの湿度が高かった。徐々に暑さを感じる展開だったと思う」と振り返った。
さらに「最後の終盤はサバイバルレースに。落ちる選手は徐々に……というより一気に落ちてしまう。おそらく脱水が一つの要因になった」と話しており、過酷さが際立つレースとなった。
(THE ANSWER編集部)
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