野球国際大会で珍事 5回コールドなのに…“64時間7分”の一戦、韓国指揮官は「経験ない」【U-18W杯】
野球の国際大会「ラグザス presents 第32回 WBSC U-18野球ワールドカップ」は10日、沖縄県那覇市の沖縄セルラースタジアム那覇でオープニングラウンドの最終日を行い、韓国が南アフリカに17-0で5回コールド勝ち。4勝1敗でA組2位を確定させた。この試合、元々は7日の午後6時半に開始され、雨天のため継続試合になっていたもの。試合終了まで実に64時間7分かかった“珍事”に、当事者の声を聞いた。

選手の負担軽減へ…高校野球の課題は日韓に共通
野球の国際大会「ラグザス presents 第32回 WBSC U-18野球ワールドカップ」は10日、沖縄県那覇市の沖縄セルラースタジアム那覇でオープニングラウンドの最終日を行い、韓国が南アフリカに17-0で5回コールド勝ち。4勝1敗でA組2位を確定させた。この試合、元々は7日の午後6時半に開始され、雨天のため継続試合になっていたもの。試合終了まで実に64時間7分かかった“珍事”に、当事者の声を聞いた。
10日午前10時、韓国が13-0とリードした3回裏2死から再開された試合は、37分で決着がついた。再開後に4点を追加した韓国がコールド勝ちし、日本に次ぐA組2位でのスーパーラウンド進出を決めた。
気まぐれな沖縄の天気に翻弄された。7日の午後6時30分に始まった試合は、韓国が開始から猛攻。初回に5点、2回に1点、3回に7点を奪ったが、雨がどんどん強くなった。ついに3回裏2死、南アフリカの攻撃中に中断。その後雨はやんだもののグラウンド状態が回復しないと判断。1時間半ほどたって、後日再開すると決まった。
ただ、再開時間が発表されたのは、ようやく9日の午後9時を過ぎてから。9日の日本戦など、ほかの試合も降雨に見舞われる可能性があり、日程を固めることができなかった。

日本の高校野球では、2022年春の選抜甲子園から天候不良によるノーゲームの運用を廃止し、翌日以降に継続試合として行われるようになっている。試合を最初からやり直すとなれば、選手たちの心身への負担は避けられず、配慮した結果だ。
ただ、韓国の高校野球では導入されていないルールだという。韓国代表のソク・スチョル監督は「ここまでの経験はないですね」と苦笑い。開始時間が午後になることも想定した準備には難しさもあったという。
高校野球において、日本と韓国の課題は共通している部分がある。韓国でも夏季の猛暑の中での試合が大きな問題となり、全国大会が朝とナイターの2部制で行われ始めたところだ。
指揮官は「週末にリーグ戦を戦っているのですが、選手の酷使を防ごうと、昔とは変えた部分も出てきています。同じことをただ続けるのではなく、選手の体調をきちんと管理することが必要です」と、選手ファーストでの変化を前向きに受け入れようとしている。
(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)
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