大阪桐蔭のエース撃ち「本当に気持ちよかった」 南アフリカ選手が叶えたい“ささやか”だけど大きな夢【U-18W杯】
野球の国際大会「ラグザス presents 第32回 WBSC U-18野球ワールドカップ」は8日、沖縄県那覇市の沖縄セルラースタジアム那覇などでオープニングラウンドの4日目を行い、日本代表は南アフリカを10-0の5回コールドで下し、上位6か国で戦うスーパーラウンド進出を決めた。ただ4回には3安打を集められ、満塁のピンチを背負う場面も。南アフリカのチーム初安打を放った17歳のジョーダン・ピント内野手には、この大会を通じてかなえたい夢があった。

謎に包まれた南アフリカ野球…中野から安打を放ったピントが語る夢
野球の国際大会「ラグザス presents 第32回 WBSC U-18野球ワールドカップ」は8日、沖縄県那覇市の沖縄セルラースタジアム那覇などでオープニングラウンドの4日目を行い、日本代表は南アフリカを10-0の5回コールドで下し、上位6か国で戦うスーパーラウンド進出を決めた。ただ4回には3安打を集められ、満塁のピンチを背負う場面も。南アフリカのチーム初安打を放った17歳のジョーダン・ピント内野手には、この大会を通じてかなえたい夢があった。
「バットに当たったとき、本当に気持ちよかったんです」
「1番・二塁」で先発したピントはストレートな表現で、チーム初安打を喜んだ。日本先発の中野大虎投手(大阪桐蔭3年)に3回までパーフェクト、6三振に抑えられた南アフリカ。4回先頭で打席に立ったピントは右前に抜ける安打を放ち、塁上で笑顔を見せた。マッケンジーも右前打で続き、1死後ヘニングも中前打。この間ピントの二盗失敗はあったものの、満塁の好機を作りベンチは沸いた。
「バットに当てることに集中していきました。自信を持っていった結果です」と、安打が続いた場面を振り返るピント。140キロ中盤を計時する中野の直球は、南アフリカでは対戦できないボールだ。「やっぱり速かったので、手ごたえが違った」。普段は経験できない打感が、両手に残った。
日本の野球については、大谷翔平投手(ドジャース)をおぼろげに知るくらい。MLBやNPBは遠い彼方の話だ。普段はケープタウンのクラブチームでプレーするが、リーグの参加チームは10に満たない小規模なものだという。野球での夢は「欧州の大学に行って、今後もプレーを続けたい」というささやかなもの。それでも、野球が人気スポーツではない南アフリカではかなりの難易度だ。
世界の強豪国と戦うこの大会は、自身のアピールタイムでもあった。大阪桐蔭のエースから放った安打を「いいステップになったかな」と喜ぶ。

この大会、南アフリカの選手たちの礼儀正しさが現地では話題となっている。球場入りする際には口々に「コンニチハ」と日本語であいさつ。球場スタッフに「アリガトウ」と声をかける。ピントは「グーグル翻訳で学んで、みんな使っているんだ」とはにかむ。8日の試合が降雨中断した際には、グラウンドを覆うシート作業の手伝いに出る選手までいたほどだ。
プロになること、大リーガーになることを夢に掲げる選手がいる一方で、ピントのように少しでも上のレベルで野球を続けたいと願う選手もいる。国際大会は、様々な選手の野球人生が交わる場でもある。
(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)
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