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台風で新幹線ストップし移動6時間…開幕戦落としたジークスター東京、大きかったリーダーの不在【ハンドボール・リーグH】

試合後、ファンをハイタッチで見送るブレイヴキングス刈谷の渡部仁(左)と岡本大亮【写真:荻島弘一】
試合後、ファンをハイタッチで見送るブレイヴキングス刈谷の渡部仁(左)と岡本大亮【写真:荻島弘一】

台風の影響で現地入りが大幅に遅れるトラブルも

 主将のPV玉川裕康(30)と副将のLB部井久アダム勇樹(26)の欠場も大きかった。200センチの玉川と196センチの部井久の不在は高さの面で影響大。何よりも精神的な支柱としてコートにいないのは痛かった。

 戦力的には若手の台頭もあって「2人がいないから厳しいとはならない」と佐藤監督。ただ、流れが悪い時に「責任を背負いにいくという部分で頼っていた面はある」。ベンチ外の控え選手席からの声は届いていたが「コートリーダーがいないのは辛かった」と指揮官は続けた。

 監督も選手も口にこそ出さなかったが、不運もあった。前日移動だったが、台風の影響で新幹線がストップ。3倍以上の6時間もかかり、現地入りが大幅に遅れた。予定されていたチーム練習はできず、軽く体を動かしただけ。今一つ乗り切れなかった理由に、心身の疲労があったのかもしれない。

 黒星発進の試合で、RB蔦谷大雅(25)が一人奮闘。チームのシュートが次々と相手GKに止められる中、9本打って8点を決めた。佐藤監督は「攻守に頼りになる選手で、いい仕事をしてくれた」と評価したが、本人は「やってきたことができた時間もあったけれど、負けてしまったので」と複雑な表情。「勝って勢いにのろうと思ったけれど」と敗戦を悔やんだ。

 もっとも、来年5月まで続くレギュラーシーズンは始まったばかり。「課題が出たのはよかった。切り替えるところは切り替えて、次の試合に臨みたい」と、佐藤監督はホーム開幕となる15日の富山ドリームス戦(アリーナ立川立飛)を見据えて話した。蔦谷も「次は必ず勝つ。もう1つも落とさない」と言い切った。悲願の優勝に向けて「詰めの甘さ」を払拭できるか。「東京から日本一」を目指すジークスターの戦いが始まった。(荻島弘一)

(荻島 弘一 / Hirokazu Ogishima)


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荻島 弘一

1960年生まれ。大学卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。スポーツ部記者としてサッカーや水泳、柔道など五輪競技を担当。同部デスク、出版社編集長を経て、06年から編集委員として現場に復帰する。山下・斉藤時代の柔道から五輪新競技のブレイキンまで、昭和、平成、令和と長年に渡って幅広くスポーツの現場を取材した。

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