20年前に“タイムスリップ” トリノ五輪出場4人の豪華共演 荒川静香「感情揺さぶられる」
フィギュアスケート女子のトリノ五輪金メダリスト・荒川静香さんがフルプロデュースするアイスショー「フレンズオンアイス2025」は29日、KOSE新横浜スケートセンターで公開リハーサルを行った。30、31日に本公演が行われる。荒川さんは2月に控えるミラノ五輪へ向け、現役選手へエールも送った。

フレンズオンアイスが30、31日に本公演
フィギュアスケート女子のトリノ五輪金メダリスト・荒川静香さんがフルプロデュースするアイスショー「フレンズオンアイス2025」は29日、KOSE新横浜スケートセンターで公開リハーサルを行った。30、31日に本公演が行われる。荒川さんは2月に控えるミラノ五輪へ向け、現役選手へエールも送った。
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――19回目のフレンズオンアイス。テーマと込められた思いを教えてください。
「大きなテーマはずっと変わらずですが、リンクにパッションと愛を注ぐスケーターたちが、それぞれの形で愛を表現して、体現して、皆さんに届いていけばいいな、広がっていけばいいなという思い。全体的には1本の軸がありますけれども、それぞれが今の輝きを持ち寄ったところは19年間変わらずやってこられたかなと思います」
――荒川さんは2つのコラボナンバーを披露。見どころは。
「1つはLove Never Dies。なんといってもオペラ座の怪人の続編のストーリー。かなだい(村元哉中さん、高橋大輔さん組)が現役最後に滑ったオペラ座をちょっと感じてから、リンクに世界観を移していく。それぞれのスケーターの個性を最大限に引き出せるようなキャラクターをはめられたと思う。クリスティーヌとファントム、2つのキャラクターしか出てこないにもかかわらず、本当に色とりどりのカラーをスケートに落とし込めた。
どのポジションから見ても、お客さんがその世界観を楽しめるようにできている。今回のグループナンバーはそれぞれの個性、曲、世界観のすべてが最大限に引き出せた。この中に私はソロを入れ込んじゃっているので。(ファントムを演じるが)男性という観点でスケートと絡んだことがなかったので、男性というキャラクターのスケートを追求していきたいと思って挑戦した。
もう1つは06年のトリノ五輪に出たメンバーが4人(荒川さん、高橋さん、ステファン・ランビエールさん、カロリーナ・コストナーさん)。2月で20年が経ちますけど、リンクで一緒に一つのアイスショーを作り上げられる喜びがある。本当に同士という形でスケーターとして情熱を注いできて、今もいろいろな場所でスケートに情熱を向けている人たち。1つの演目を通じて、ちょっとタイムスリップしたような気持ちになるくらい感情を揺さぶられる。来年オリンピックがイタリアで行われるので、向かっていく選手たちにエールを送れるような機会にしたい思いもあった。ステファンに作っていただいて完成しました」

――「Love Never Dies」で荒川さんはファントムを演じる。
「発表した時に、メンバーを見て『ファントムやるんじゃないかな』と思われていたと思う。いろんなスケーターがファントムをやってきてますけど、結構大ちゃん(高橋さん)のファントムが好きで。若い時から大ちゃんがファントムをやっていて、今ここに時を経て貫禄のある『ラスボス来た!』って感じだと思うんですけど。そこに(島田)高志郎くんというキャラクターがいて、私なりのファントムを追求して。男性のスケートを意識しながら滑るという新しい試みを楽しめている。力強さとか、体格が欲しいなとか思っちゃうことはあります」
――本公演に向けて意気込みを。
「今年は特に幅の広い世代でキャストがいるので、互いに刺激し合いながらも、お客さんにもいろんなスケートの良さを楽しんでもらいたい。なかなか日本で見ることができないスケーターもいる。夏の終わりのショー。スケートの神髄をこのショーで楽しんでいただいて、皆さんの夏休みの疲れも癒やせたらいいなと。ここからスケートシーズンに向かっていきますから、ファンの方もスケーターもエネルギーをチャージしながら、良い化学反応が起きれば」
――トリノ五輪で金メダルを獲った。今季の五輪もイタリア開催だが、イタリアでの五輪に対する思いを改めて。
「トリノ五輪の3年くらい前、ユニバーシアードで記者の方に『数年後にイタリアでオリンピックがありますけど』って話をされて、イタリアを意識する機会はあった。でもトリノ五輪はもう社会人になった年で迎えるオリンピックだったので、スケートをやってないと思ってたんですよね、その当時は。次の世代が活躍するオリンピックになると思う、とその記者の方にも伝えていました。
でも実際にイタリアのオリンピックに出て思い入れも強くなりましたし、20年ぶりに開催されるということで、その時に生まれてない選手たちも出場する。それぐらいの年巡りというか、月日が経った。戦っていく選手たちにとって本当にいいシーズンになるよう応援するだけですし、大変なことがたくさんあると思うけれども、やっぱり頑張ってきてよかったなと思える選手がたくさんいてくれるといいなと。
ちょっと陽気な人柄の街ですから、雰囲気も楽しみながら。(前回の北京五輪はコロナ禍の影響もあったため)前回を経験している選手たちも、今回は本当に『ザ・オリンピック』を体験できるんじゃないかなという貴重な機会。そこに向けて頑張ってきてよかったなって思えるような今を過ごしてほしい」
(THE ANSWER編集部)
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