CATレディース第2日

　女子ゴルフの国内ツアー・CATレディース第2日が23日、神奈川県の大箱根CC（6652ヤード、パー72）で開催された。8位で出た工藤遥加（加賀電子）は4バーディー、2ボギーの70で回って通算6アンダーとし、首位に3打差の6位につけた。今年3月のアクサレディスで悲願の初優勝。来季の出場権を確保し、心に余裕ができた32歳は今週、こだわり続けた黒のウェアを着用せずにプレーしている。理由を聞くと明快な回答が返ってきた。首位には、通算9アンダーで櫻井心那（ニトリ）が立っている。

　工藤はこの日、カーキ色のポロシャツに白の短パンでプレーした。これまで「ウェアは黒に決めています」と公言していたが、「今週は黒（のウェア）を着ません」とあっさり方針変更を口にした。

「自分が暑いのもありますが、黒だと見ている人に『暑い』と感じさせてしまうと思って（笑）」

　この日、会場で発表された気温は29.1度。東京に比べると随分と涼しいのだが、工藤は「年齢のことも考えて、コンディションのことは気にしています。暑さ対策は考えています。氷のうを使ったり、（暑さに弱い）小麦はあまり摂らず、和食を食べたりです」。その上で「涼し気なウェアを着たりですね」と言い、笑みを浮かべた。

　プレーの面では、周りのスコアは気にせず、「自分のベストを尽くす」ことだけを考えていたという。

「この順位になると、よく『上にプレッシャーを』と言われますが、相手がいることなのでそれは意識しません。緊張はすると思います。でも、他の人も緊張はすると思うので」

　実は初優勝した際も、このマインドで乗り切った。取材対応後は、予選落ちした林菜乃子にアプローチを熱心に指導する「心の余裕」も感じさせた。1勝目の時と同様に「優勝を意識せず、全力を尽くすのみ」を胸に、工藤は残り18ホールを戦い切る。