「100mなら9秒82相当」飛び出した陸上日本新のとんでもない価値 「今季世界2位、パリ五輪V超え」世陸金メダル候補に急浮上
陸上の日本グランプリ(GP)シリーズ・アスリートナイトゲームズin福井(9.98スタジアム)第2日は16日、男子110メートル障害決勝で村竹ラシッド(JAL)が12秒92(追い風0.6メートル)で日本新記録を樹立して優勝。従来の記録(13秒04)を大きく塗り替えたが、これが本人もびっくりのとんでもないスーパーレコードだ。

110m障害・村竹ラシッドが記録した「12秒92」はスーパーレコード
陸上の日本グランプリ(GP)シリーズ・アスリートナイトゲームズin福井(9.98スタジアム)第2日は16日、男子110メートル障害決勝で村竹ラシッド(JAL)が12秒92(追い風0.6メートル)で日本新記録を樹立して優勝。従来の記録(13秒04)を大きく塗り替えたが、これが本人もびっくりのとんでもないスーパーレコードだ。
福井の夜に衝撃が走った。5レーンから飛び出した村竹は他のライバルを圧倒する爆走。表示されたタイムは12秒92。自身と泉谷駿介がマークしていた13秒04の日本記録を一気に0秒12も塗り替え、会場もどよめいた。本人は手を叩いて喜び、雄叫びが響いた。
「日本人初の12秒台」は今季世界2位となる好タイム。世界記録は12秒80だが、昨年のパリ五輪優勝タイム12秒99も上回り、世界歴代で見ても11位。アジア記録保持者・劉翔(中国)の12秒88に次ぐアジア歴代2位でもある。さらに各種目の記録を点数化して比較できる世界陸連のスコアリングテーブルによると、男子110メートル障害の12秒92は男子100メートルでは9秒82に相当。記録の価値がうかがえる。
レース後、本人は「まさか、ここまで出るとは……」と驚き、12秒台の世界を「中盤からのスピード感がまったく違う。新感覚だった。途中でいっぱいっぱいじゃなくて、あと2、3台あってもいける感じだった」と表現した。
さらに、指導する山崎一彦コーチは「12秒8を目指そうと。そこは過去にやった人たちがいる。そこまでは見える世界。まずはそこまでいけるように」とさらなる飛躍を断言。「やっぱり一番のレジェンドはアジアでは劉翔。あの記録を超えるのと勝負で勝つ」とアテネ五輪金メダリストのアジア歴代最強ハードラーの名を挙げ、息巻いた。
トーゴ人の父を持ち、千葉・松戸出身の23歳は、2024年パリ五輪男子110メートル障害で日本人初の決勝に進み、5位入賞。すでに代表に内定している9月東京世界陸上の目標は「12秒台、メダルです」と断言した。
一気に金メダル候補に浮上した福井の夜。日本陸上界期待のハードラーは「今日は1人で抜け出すレースだったので競った時にどうなるかわからないけど、やるからには負けるつもりはない。勝ちに行きたい」と宣言した。
(THE ANSWER編集部)
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