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男子ハンド日本の背中に“2つの手” 気になるデザインの意味とは…「強み」を活かしたハンドならではの取り組み

ハンドボール男子日本代表が、聴覚障がい者によるデフハンドボール日本代表をサポートする。20日に東京・代々木第一体育館で行われるPSG戦の試合前練習でデフハンドボール日本代表を応援する「手話シャツ」を着用するもので、14日の公開練習で選手たちが着て報道陣にお披露目された。

藤坂が着用する練習用シャツの背中には「流れ星」を表す手話がデザインされている【写真:編集部】
藤坂が着用する練習用シャツの背中には「流れ星」を表す手話がデザインされている【写真:編集部】

デフハンドボール日本代表をサポート

 ハンドボール男子日本代表が、聴覚障がい者によるデフハンドボール日本代表をサポートする。20日に東京・代々木第一体育館で行われるPSG戦の試合前練習でデフハンドボール日本代表を応援する「手話シャツ」を着用するもので、14日の公開練習で選手たちが着て報道陣にお披露目された。

「手話シャツ」は11月に東京などで行われる聴覚障がい者の国際スポーツ大会「デフリンピック東京大会」に出場するハンドボール男子日本代表を応援するもので、胸に「JAPAN」とそれを表す指文字、背中には男子日本代表の愛称「彗星ジャパン」の「彗星」を意味する流れ星の手話が入る。制作した「ヒュンメル」はこれを一般販売。売り上げの一部と、PSG戦後にオークションに出される選手着用シャツの売り上げのすべては、デフハンドボール代表の強化資金にあてられるという。

 ハンドボールならではの取り組みだ。サッカーなど他の競技のデフ代表チームは健聴者の代表とは別の組織で活動しているが、デフハンドボール日本代表は日本ハンドボール協会内の専門委員会が管轄している。4月にはリーグHの公式戦の前座で試合を行うなど「同じ協会内にあることは、強みになる」と同委員会の中村有紀委員長は話していた。

 多くのファンが集まるPSG戦で披露されることは、デフ日本代表にとっても貴重なPRの場となる。本格的に活動が始まったのが昨年夏、まだまだ認知度が低い。「まずは、デフハンドボールに代表チームがあることを知ってほしい」と中村委員長。そのために、彗星ジャパンが力になる。

 実はデフハンドボールの中心選手で司令塔でもある津村開が代表入りするきっかけとなったのが、昨年のPSG戦。補聴器をつけて日本代表を応援していた津村に、やはり日本代表の応援に来ていたデフ日本代表の選手たちが「一緒にやらないか」と声をかけたのが最初だった。すでにデフリンピックの代表は発表されているが、今回も新戦力の発掘があるかもしれない。

「手話シャツ」で練習した日本代表の若きエース藤坂尚輝は「まだまだデフ代表は知られていないし、少しでも知ってもらうきっかけになれば」と話し、デザインされた指文字を初めて見て「これを機に、勉強しようと思います」と言った。「デフリンピックの1勝」を目標に動き出したばかりのデフ日本代表に、彗星ジャパンが大きな力を与える。(荻島弘一)

(THE ANSWER編集部)


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