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惜敗・張本美和、行き場のない怒りと涙 早田のメディカルタイムアウトに理解も…コーチの治療は「すごく疑問」「審判から説明なく…」

卓球パリ五輪代表の張本美和(木下グループ)が、悔しさのあまり号泣した。張本は9日、横浜BUNTAIで行われた「WTTチャンピオンズ横浜大会」女子シングルス2回戦で同五輪銅メダルの早田ひな(日本生命)に2-3で惜敗。試合後には第5ゲーム途中で早田がとったメディカルタイムアウトに対して、涙で疑問と怒りをぶつけた。

WTTチャンピオンズ横浜大会に参戦している張本美和【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】
WTTチャンピオンズ横浜大会に参戦している張本美和【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】

WTTチャンピオンズ横浜

 卓球パリ五輪代表の張本美和(木下グループ)が、悔しさのあまり号泣した。張本は9日、横浜BUNTAIで行われた「WTTチャンピオンズ横浜大会」女子シングルス2回戦で同五輪銅メダルの早田ひな(日本生命)に2-3で惜敗。試合後には第5ゲーム途中で早田がとったメディカルタイムアウトに対して、涙で疑問と怒りをぶつけた。

 2ゲームずつをとった第5ゲーム。4-2とリードして「勝利に向けていい感じだった」時に、早田が突然戦列を離れた。1分間のタイムアウトの後にメディカルタイムアウトを要求。それが認められて約10分間、試合が中断した。

 状況が分からなかった張本はただ茫然。ベンチに座って力なく苦笑いし、首をひねった。身体を冷やさないようにし、体を動かしながら再開を待った。いい流れが止まってしまうことを恐れ「影響を受けないようにだけをずっと考えていた」と振り返った。

 日本人同士の対戦だったため、ベンチにコーチの姿はなし。「誰かいていただければ安心感はあったと思うけれど、仕方ない。(日本人対決の多い)最近は慣れてもきたし」と話したが、日本人スタッフに囲まれて治療を受ける早田を遠目に、ポツンと一人。17歳の精神状態が平静でいられるわけもなかった。

 再開後、すぐ4-4に追いつかれた。懸命に粘ったが「自分のペースを崩してしまった」。結局、圧倒されて7-11で力つきた。よほど悔しかったのだろう。試合後、取材エリアで話をする勝者の声に重なるように、エリアの外からは張本の嗚咽が聞こえてきた。

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荻島 弘一

1960年生まれ。大学卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。スポーツ部記者としてサッカーや水泳、柔道など五輪競技を担当。同部デスク、出版社編集長を経て、06年から編集委員として現場に復帰する。山下・斉藤時代の柔道から五輪新競技のブレイキンまで、昭和、平成、令和と長年に渡って幅広くスポーツの現場を取材した。

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