体操五輪代表で内村に次ぐオールラウンダー “親子鷹”加藤が秘めるDNAとは
今夏のリオ五輪の体操で12年ぶりの団体金を目指す男子代表にあって、内村航平に次ぐオールラウンダーとして期待されるのが加藤凌平(コナミスポーツ)だ。
父が語る凌平の強み「気持ちが集中した時にはものすごい演技が出る」
今夏のリオ五輪の体操で12年ぶりの団体金を目指す男子代表にあって、内村航平に次ぐオールラウンダーとして期待されるのが加藤凌平(コナミスポーツ)だ。89年世界選手権代表の父・裕之氏(現・コナミスポーツ体操競技部監督)と親子鷹で挑むリオへ、実力に端正なルックスもあいまって注目が高まっている。
「予選と決勝をミスなく通し、信頼される主柱のような選手になりたい」。6月5日の全日本種目別選手権後、真新しい代表ジャージーに袖を通し、加藤は決意表明した。順大時代の後輩でもあるあん馬のスペシャリスト萱和磨が落選したこともあり、リオでは6種目全てで貢献が求められる立場。自覚と責任も自ずと高まる。
プレッシャーのかかる場面でミスなく演技出来る強みは、代表権を獲得したNHK杯(5月)で証明済み。田中佑典(コナミスポーツ)を0・100点差でかわし、代表内定をもぎとった。
強心臓は父譲りだ。「気持ちが集中した時にはものすごい演技が出る」と裕之氏は語る。6種目をこなせる器用さと合わせて受け継いだ体操のDNAが、力の源だ。
名前の「凌平」には、裕之氏が現役時代に得意とした「平」行棒で、自分を「凌」駕してほしいという父の願いが込められている。五輪初出場だった12年ロンドン大会では、団体銀メダルに貢献。リオでは昨秋のグラスゴー世界選手権に続く団体優勝で、勝利の快感に酔いしれたい。
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ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images