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女子バレーに現れた新ヒロイン候補 「自分が成長したら日本が強くなっていく」23歳佐藤淑乃にエースの覚悟【ネーションズリーグ】

「買取大吉 バレーボールネーションズリーグ2025 千葉大会」の女子が9日、千葉ポートアリーナで開幕。日本は予選ラウンド第3週の初戦で、フランスを3-0(25-23、25-16、25-19)で下して通算7勝2敗とした。チーム最多の19得点を挙げたのは23歳の佐藤淑乃。地元・千葉で躍動し、新ヒロインに名乗りを上げた。

フランス戦に出場した佐藤淑乃【写真:中戸川知世】
フランス戦に出場した佐藤淑乃【写真:中戸川知世】

バレーボールネーションズリーグの女子第3週が開幕

「買取大吉 バレーボールネーションズリーグ2025 千葉大会」の女子が9日、千葉ポートアリーナで開幕。日本は予選ラウンド第3週の初戦で、フランスを3-0(25-23、25-16、25-19)で下して通算7勝2敗とした。チーム最多の19得点を挙げたのは23歳の佐藤淑乃。地元・千葉で躍動し、新ヒロインに名乗りを上げた。

 平日にも関わらず、会場を埋め尽くしたファンの前で日本の次世代エースが鮮烈な印象を残した。

 チーム最多得点を挙げ、序盤から日本を牽引していた佐藤。最大の見せ場は第3セットにやってくる。連続ポイントを奪われて迎えた16-16の場面。背番号26は巧みなフェイントで得点を奪うと、相手のミスを挟み、強力なバックアタックを相手コートに叩き込んだ。勢いは止まらず、今度はエンドラインぎりぎりにサービスエース。割れんばかりの歓声が沸き起こる中、チームの輪の中で笑顔を弾けさせた。

 この日はサービスエース3本を含む、両チーム最多の19得点。「日本のファンの皆さんの前でプレーするのは新チームになって初めてだったので最初は少し硬くなってしまったけど、徐々に自分たちらしさを取り戻して楽しくできた」と充実の表情を見せた。

 千葉の敬愛学園高から筑波大を経て、2024-25年からNECレッドロケッツ川崎でプレーする23歳。身長178センチで最高到達点は305センチを誇る期待のOHだ。所属チームでは24年パリ五輪を最後に現役引退した古賀紗理那さんの背番号「2」を受け継ぎ、24-25年のSVリーグ日本人得点王になった。

 チームの信頼も厚い。この日、何度も佐藤にトスを上げたセッターの関菜々巳は「中盤は高いブロックに対して下に打ってしまった部分はあったけど、そこから修正して高いところに打ったり、ブロックを利用したりして点数が取れていたので良かった」と修正力を称賛した。

ただ、当の本人は「まだみんなに助けられながらやっている部分がある」と満足感はない。新エースとの呼び声が高いことについて「自分が成長できたら日本が強くなっていくと思うので、チームを救えるようなプレーをしていきたい」と覚悟をにじませた。

 21世紀の女子バレーにはこれまでも数々のヒロインの存在があった。“メグカナ“の愛称で人気を集めた栗原恵さん、大山加奈さん、12年のロンドン五輪ではエースとしてチームを28年ぶりのメダル獲得に導いた木村沙織さん、そして古賀さん。その系譜を受け継ぐ佐藤のような新世代の台頭は、28年ロス五輪でメダル獲得を目指すフェルハト・アクバシュ監督率いる新生ニッポンに不可欠となる。

 10日は韓国戦。昨年に続く決勝ラウンド進出へ向けて重要な一戦になる。「明日勝ち切ることで、ファイナルの出場権が得られると思うので、もう一回集中して粘り強さを出しながら頑張りたい」と佐藤。日本の女子バレーに頼もしい存在がまた一人現れた。

(THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe)


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