佐藤琢磨、節目の10年目へ― 開幕戦リタイアも手応えの理由「去年の状況よりも…」
インディカー・シリーズ参戦10年目を迎えた佐藤琢磨。3月10日(日本時間11日)に米フロリダ州セントピーターズバーグで行われた今シーズン開幕戦では76周目にマシントラブルが発生してリタイアとなり、19位という不本意な結果に終わった。20番グリッドからスタートし、8位まで順位を上げていただけに悔やまれる。ピットから残りのレースを見届けた佐藤は「もう少しエキサイティングなレースをしたかった。いきなりダウンシフトできなくなった。兆候はなく、一瞬だった」と振り返ったが、表情に暗さはない。むしろ、2年目を迎えるレイホール・レターマン・ラニガン・レーシング(RLR)での新シーズンに手応えを感じているようだった。
開幕戦は不本意な結果も手応え語る
インディカー・シリーズ参戦10年目を迎えた佐藤琢磨。3月10日(日本時間11日)に米フロリダ州セントピーターズバーグで行われた今シーズン開幕戦では76周目にマシントラブルが発生してリタイアとなり、19位という不本意な結果に終わった。20番グリッドからスタートし、8位まで順位を上げていただけに悔やまれる。ピットから残りのレースを見届けた佐藤は「もう少しエキサイティングなレースをしたかった。いきなりダウンシフトできなくなった。兆候はなく、一瞬だった」と振り返ったが、表情に暗さはない。むしろ、2年目を迎えるレイホール・レターマン・ラニガン・レーシング(RLR)での新シーズンに手応えを感じているようだった。
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何より大きいのは、昨シーズンと同じチームで戦えることだろう。佐藤は「やっぱり継続するというのは何においても良いこと。ペンスキーにしてもアンドレッティにしてもみんな10年選手がいる。そういう強さはあると思うので、僕らもここからちゃんとつくっていかないといけない。そういう意味でオフはプレシーズンのテストに向けて去年より比べものにならないくらい充実していた。去年の状況よりチームも安定してきているし、エンジニアサイドも強くなってきていると思う。スピード的に足りないところもあるんだけど、しっかりと今年は進めそう。去年の終わりの良い状態からちゃんとスタートできている感じはあります」とうなずく。
6年ぶりにRLRに復帰した昨シーズンは思うようにマシンの性能が上がらず、開幕から苦戦が続いたが、9月にポートランドで行われた第16戦でシーズン初勝利を挙げて一体感が深まり、自信が生まれた。その良い流れをシーズン後も継続。チームは今オフから初めて最新技術を駆使したシュミレーターを使ったテスト走行を導入し、改革を進めてきた。実際のコースと同程度の走行データを収集できるため、ペンスキーやアンドレッティなどトップチームは近年、積極的に取り入れてきた。佐藤は「うちは去年までは全く使っていなかったが、今年は多く取り入れている。オントラックのテストが制限されている中では非常に大きい」と歓迎する。トップチームと比べるとデータ不足は否めず、結果につなげるまでに時間を要するかもしれないが、佐藤にとっては心強い武器が加わったと言える。