井上尚弥VSカルデナス

　ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥（大橋）が5日、米ネバダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナで行われる5月4日（日本時間同5日）のWBA世界同級1位ラモン・カルデナス（米国）との防衛戦に向け、神奈川・横浜市内で会見した。米国ではすでに発表されていたが、日本でも“解禁”。約4年ぶり3度目のラスベガス上陸へ、挑戦者に好戦的姿勢を求めた。興行はPrime Videoで独占生配信される。戦績は31歳の井上が29勝（26KO）、29歳のカルデナスが26勝（14KO）1敗。

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　井上は4団体と米専門誌「ザ・リング」のベルトを前に会見。「非常にワクワクしている」と心境を明かし、会見後も取材に応じた。

　右構えのカルデナスはWBA1位のほか、IBF7位、WBO10位。15年7月にプロデビューし、13戦目に初黒星を喫したが、以降は14連勝で井上戦を迎える。井上は「非常にまとまった選手。リードパンチが優れていて凄くタフな印象」とジャブを警戒。米メディアでは「地獄のパンチを持つ男」と紹介され、紙一重の戦いが予想されている。

　これには「向こうがそういう覚悟で来たら、すごいヒリついた試合になるし、面白い試合になる」と歓迎。「せっかく米国でやるんだから、逃げ回れたら面白い試合はできない」と激闘を求めた。

　5月5日はメキシコの戦勝記念日「シンコ・デ・マヨ」。カルデナスはメキシコ系米国人のため、アウェーの可能性もある。「向こうも気合の入り方が違うと思う」と想定し、「（地の利は）そりゃあるんじゃないですか？　自分もそうですけど、応援が力になりますから」と話した。

　4年前のラスベガス開催と同じく試合10日前に渡米予定。弟の拓真、いとこの浩樹もサポートで帯同してもらい、スパーリングは日本で仕上げていく。

　井上は2021年6月以来、3度目となる本場ラスベガスに上陸。海外開催は5度目だ。4度目の4団体同時防衛に成功すれば世界最多タイ。さらにKO勝ちすれば、元世界ヘビー級王者ジョー・ルイス（米国）を超える歴代単独最多の世界戦通算23KOとなる。