Vポイント×SMBCレディス最終日

　女子ゴルフの国内ツアー・Vポイント×SMBCレディス最終日が23日、千葉・紫CCすみれC（6668ヤード、パー72）で行われた。15位で出た岩井千怜（Honda）は1イーグル、4バーディー、3ボギーの69で回り、通算3アンダーの3位。開幕戦で大会連覇したが、17日に急性胃腸炎で救急搬送。出場が危ぶまれた中で3日間を完走した。

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　最終18番。岩井はドライバーで第2打を放った。ボールをグリーンエッジまで運び、第3打を寄せてバーディーフィニッシュ。キャディー、同組の桑木志帆、青木香奈子とハグをし、安堵の笑みを浮かべた。

「本当につらくて、自分はどうなるんだろうと思いました。体が痺れていましたし。救急車を呼んで、熱も出て痙攣して過呼吸になっていました。今までにない経験でやばいかも……となっていました」

　17日夜、千怜は嘔吐や痺れなどの症状により、埼玉の自宅から救急車で病院に緊急搬送されていた。1週間前に牡蠣を食べたが、原因ははっきりせず。点滴などの治療を受け、自宅で安静に過ごした。しかし、熱が続いたことから18日の今大会の前夜祭は欠席。周囲に「無理はしない方がいい」と伝えられたが、「出たい」と初日のティーグラウンドに立った。

　迎えたこの日は総合力でスコアを伸ばした。バーディーチャンスをものにし、12番ではピンまで残り231ヤードから2オン。約12メートルの上って下るイーグルパットを決めてみせた。最終18番は「直ドラ」で観客を沸かせて3位。取材陣に囲まれ「いろいろ大変でしたけど、出られて良かったです。今日は体調が良かったですし、上位で終えられたことは想定外でした」と実感を込めた。

　今季から米ツアーを主戦場とする岩井姉妹。次週は双子の姉・明愛とともにフォード選手権に出場する。千怜は「今夜、出国します」と明かした。ハードスケジュールは今後も続くが、体調管理に務めながら世界でも持てる力を発揮していく。