女子マラソンの猛追を支えた2位佐藤早也伽の猛練習 きっかけは日本記録保持者の一言、監督証言
9月の東京世界陸上代表の最終選考会を兼ねた名古屋ウィメンズマラソンが9日、バンテリンドームナゴヤ発着の42.195キロで行われ、30歳の佐藤早也伽(積水化学)が自己ベスト2時間20分59秒で日本人トップの2位に入った。代表争いで大きく前進。所属先の野口英盛監督は終盤に粘りを生んだ理由を証言した。シェイラ・チェプキルイ(ケニア)が2時間20分39秒で優勝。

名古屋ウィメンズ
9月の東京世界陸上代表の最終選考会を兼ねた名古屋ウィメンズマラソンが9日、バンテリンドームナゴヤ発着の42.195キロで行われ、30歳の佐藤早也伽(積水化学)が自己ベスト2時間20分59秒で日本人トップの2位に入った。代表争いで大きく前進。所属先の野口英盛監督は終盤に粘りを生んだ理由を証言した。シェイラ・チェプキルイ(ケニア)が2時間20分39秒で優勝。
【PR】大谷翔平に「安心感」を与える一着 MVP&2冠王の“軸”を安定させるCW-Xのウェア
野口監督は目標だった自己ベストを更新した教え子を手放しで称えた。
「ここまで走るとは思っていなかった。30キロからどれだけ落とさないかと思っていたけど、よく落ちなかったなと。やってきた成果が出たかなと思う」
5位でパリ五輪代表入りを逃した昨年1月の大阪国際女子は35キロから大失速。明確な課題となっていた後半の走りを見事に克服した。
きっかけは大阪国際女子を制した日本記録保持者・前田穂南の言葉だった。「(前田がインタビューで)何千、何百キロも走ったと言っていたことで、(佐藤)本人も走り込まないといけないというところを理解した」と同監督は証言。トラック出身者のため、長距離の後は完全回復まで次の練習にいけなかったが、「きつい中で体を動かしていくという作業」を意識的にこなしてきた。
練習内容を見直したばかりの昨年の春先は、なかなか結果が出なかった。しかし、9月にデンマークのコペンハーゲンで行われたハーフマラソンで1時間9分3秒の自己ベストをマーク。野口監督は「そこからは本人も手応えを得ながらやれた」と徐々に成果が表れてきた。