「気持ちが先に折れて…」 世陸争いで脱落、失速5位の加世田梨花「落としすぎてやばいと」【名古屋ウィメンズ】
9月の東京世界陸上代表の最終選考会を兼ねた名古屋ウィメンズマラソンが9日、バンテリンドームナゴヤ発着の42.195キロで行われ、30歳の佐藤早也伽(積水化学)が自己ベスト2時間20分58秒で日本人トップの2位に入った。2023年ブダペスト世界陸上代表の加世田梨花(ダイハツ)は2時間23分5秒で日本人3番手の5位。「気持ちの面で佐藤さんより先に折れてしまった」と話した。シェイラ・チェプキルイ(ケニア)が2時間20分39秒で優勝。

名古屋ウィメンズマラソン
9月の東京世界陸上代表の最終選考会を兼ねた名古屋ウィメンズマラソンが9日、バンテリンドームナゴヤ発着の42.195キロで行われ、30歳の佐藤早也伽(積水化学)が自己ベスト2時間20分58秒で日本人トップの2位に入った。2023年ブダペスト世界陸上代表の加世田梨花(ダイハツ)は2時間23分5秒で日本人3番手の5位。「気持ちの面で佐藤さんより先に折れてしまった」と話した。シェイラ・チェプキルイ(ケニア)が2時間20分39秒で優勝。
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スタート時点の気温は8.5度。佐藤と加世田、上杉真穂(東京メトロ)、パリ五輪1万メートル代表で初マラソンの五島莉乃(資生堂)らが先頭集団を形成した。23キロ付近ではペースメーカーが道を間違いそうになったが、加世田が指差しで冷静に集団を誘導。事なきを得た。先頭集団はチェプキルイ、ユニスチェビチー・チュンバ(バーレーン)、加世田、佐藤の4人になった。
30キロでペースメーカーが外れ、加世田が少し遅れ始めたが、32キロ付近では再び先頭集団に追いついた。チェプキルイとチュンバが抜け出す中、佐藤が必死に食らいつき、35キロはトップと1秒差の1時間57分1秒で通過。加世田は失速し、23秒差をつけられた。
レース後の取材では、加世田は「ここまで世界陸上の代表に入るという思いで練習してきたけど、30キロ以降で集団から離れてから足が思うように動かなかった。気持ちの面で佐藤さんより先に折れてしまったなと思います」と吐露。「自己ベストを更新して、笑ってゴールできたらもっと良いものにできたと思うけど、諦めずに走りきれたのは今後に繋がると思います」と振り返った。
「30キロ手前でペースが上がったなと感じて、一回落ち着こうと思った。30キロから一回集団から離れてしまったけど、ちょっと落としすぎて『やばい』と思って、集団についた方が楽になる。一人になった方がきついと思って頑張ってついたけど、そこで無駄な体力を使ってしまった」
「今はまだ次のことは考えられないけど、一旦ちょっと落ち着いてから」とまずは休養の方針。沿道では、駒大出身で陸上YouTuberでもある男子長距離の夫・小林歩(NTT西日本)が応援していた。加世田は「沿道からの応援は一回見つけられました。声までは聞こえなかったんですけど、姿が見えてちょっと笑顔になりました」と明かした。
東京世界陸上の代表は最大3枠。日本陸連のJMCポイントランク1位で条件を満たした選手、参加資格有効期間(23年11月5日~25年5月4日)に日本記録をマークし、保持した選手が内定。さらに今大会までの選考対象レースで参加標準記録2時間23分30秒を突破した選手から総合的に判断される。
東京マラソンで日本人トップの2時間23分37秒だった安藤友香がJMCポイントランク暫定1位で優位に立つ。他には、大阪国際女子で2時間21分19秒を記録し、日本人トップの2位だった小林香菜、2時間21分33秒で同2番手に入ったパリ五輪6位の鈴木優花も有力候補に挙がっていた。
(THE ANSWER編集部)
