興行はAmazon プライム・ビデオで生配信

　ボクシングのWBA世界バンタム王者・堤聖也（角海老宝石）が14日、都内で練習を公開した。24日に東京・有明アリーナで同級4位・比嘉大吾（志成）と初防衛戦。アマチュア時代からの親友で、プロでも2020年10月に引き分けた相手との決着マッチとなる。今後の統一戦を期待される中、ベルトの価値を上げる戦いを誓った。戦績は29歳の堤が12勝（8KO）2分、29歳の比嘉が21勝（19KO）3敗1分。

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　堤は心も体も仕上がってきた。上下グレーのスウェット、コンバースの靴で登場。シャドー1回、サンドバッグ打ち1回を軽めに流した。比嘉陣営の野木丈司トレーナーが視察に訪れていたため、「普通にシャドーした。試合を想定した動きはしていない」と情報戦を警戒。服装は最近になって全シリーズを見たボクシング映画「ロッキー」の主人公と揃えた。

「動きづらいっす（笑）。ボクシングを始めたばかりの時に半ば義務感で2まで見た。けど、内容が入ってこなくて。何年かおきに1と2まで見て休んでいたけど、最近もう一回見たらファイナルまでいけましたね。刺激はあるにはあります。勝負にかけるメンタル的な部分。漠然と『こういう姿、かっこいいよな』と思いながら見ました」

　昨年10月、世界初挑戦で井上拓真（大橋）から王座を奪取。アマだった高校時代に敗れた相手にリベンジを果たし、夢を叶えた。WBA世界スーバーフェザー級スーパー王者・内山高志氏のチャンピオンベルトに触らせてもらったのが中学時代。以来、「自分のベルトを巻くまではどんな機会があってもベルトに触れない」と誓いを立てたほど、欲しかった世界王座だった。

　この日、初防衛戦を前に大事なベルトを守る意味を問われたが、即答した。

「誰とやるかじゃないですか、そっちより。守るのが目的になっちゃうと、勝てる相手とやって守っていけばいいし、別にそれが目的とか目標じゃないんで。強い選手とやって、強いチャンピオンでいること。その結果負けたら仕方ない。そういう考えで比嘉大吾とやって、その後も強い選手とやりたい」

　同興行では、WBC世界バンタム級王者・中谷潤人（M.T）が同級6位ダビド・クエジャル（メキシコ）と3度目の防衛戦を行う。他のバンタム級王座はIBFに西田凌佑（六島）、WBOに武居由樹（大橋）が就き、日本人が主要4団体を独占中だ。統一戦はファンの願うところ。堤は「僕が王者としてここから価値を上げていく試合でもある」と初防衛戦の意味合いを説いた。