グリーン上の会話問われても「全く覚えていない」

　ゴルフ米男子ツアーの開幕戦、ザ・セントリーは5日（日本時間6日）に米ハワイ州カパルアのプランテーションC（7596ヤード、パー73）で最終第4ラウンドを行った。首位から出た松山英樹（LEXUS）は1イーグル、7バーディー、1ボギーの65で回り、PGAツアー新記録となる通算35アンダーで優勝。自身の持つアジア人最多記録を更新する米ツアー11勝目を挙げた。試合後の会見では、体調不良の中での戦いだったと驚きの事実を明かしている。

　松山は2022年のソニーオープン・イン・ハワイも制しており、PGAツアーの公式Xが公開した試合後の会見では「すごくうれしいなと思いましたし、ハワイで2つとも勝ちたいなと思ったのでそれが達成できてよかったです」と喜びを口にした。

　その後海外の記者から「18番グリーンで、ショウタ（キャディの早藤将太氏）に何かを言ってニコッとしたのを覚えていますか？」という質問が飛んだものの「全く覚えてない。グリーン上で？」という反応を見せた。

　というのも「全然この試合は何も覚えていない。自分自身が体調良くないので、それであまり会話もしていないですし」という状態だったというのだ。

　コリン・モリカワ（米国）との息詰まる優勝争いを制した。2位と1打差の単独首位でスタートし、3番パー4で2打目を直接カップインさせるイーグルを奪取。本人も驚く一打でスコアを伸ばした。その後もバーディーラッシュが続き、最終18番では入れればバーディーのウイニングパットを決めるとガッツポーズを見せた。3番のイーグルも「歓声で分かった」という状況だったという。

　35アンダーはPGAツアー新記録。最終18番のパット前にこれを知っていたかという問いには「34か35かわからなかったんですけど、35だったら記録だなと思ったので、そういうこと思ったら入らないんだろうなと思ったんですけど、打ったら入りましたね」。記録は特別なものかという質問にも「それはそうでしょう」と笑顔を見せていた。