大谷翔平から奪三振も…チェコでは「誰も僕を知らない」 侍J相手に先発、サトリアが語った“その後”
日本でのプレー希望から進路変更「少し難しくなった」
愛くるしい“ひげ面”とともに日本の野球ファンの心に刻まれたサトリア。ただ本国へ帰れば電力会社の一社員だ。会社がチェコ代表のスポンサーになっているため、社内からは健闘を称えるメールが何通も届いたが、広がりはそこまでだった。
それも「落ち着けたほうがいいからね」と意に介さないものの、再び日本と対戦できるとなれば闘志に火が付く。「日本はプレミア12に出るわけだから、僕らがいい強化になるような試合をしなければいけない。その上でもちろん、勝つためにプレーするよ」。第1戦に先発したパディサクは最速153キロを記録した剛腕。それとは対照的な投球術で、日本の前に立ちはだかる。
かつては日本でプレーしたいという野望を口にしたこともあったが、昨年のWBC後にパパとなったことで、今後のライフプランが少し変化した。「今は父親業に集中したいという気持ちが強いかな。だから日本でプロになるというのは少し難しくなったかもしれないね」と、家族を大切にする一面を見せる。
だからこそ大谷との対戦は「人生のベストメモリー、ハイライトだよ」なのだと言う。大谷が今季、大リーグで前人未到の“50本塁打&50盗塁”を記録したのももちろん知っており「活躍は追っているよ。そんな人物から三振を奪ったなんてね……。活躍すればするほど、僕も誇らしくなる」。大谷の活躍が“勇気”を与えてくれる。サトリアはあの日の記憶を胸に、自分の野球人生を歩んでいく。
(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)