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中国ショック「張本智和を押しとどめられず…」 世界3位の19歳が敗北、日本勢50年ぶり金を献上「中国卓球は非常に厳しい」

卓球のアジア選手権は13日、カザフスタン・アスタナで男子シングルス決勝が行われ、世界ランキング9位の張本智和(智和企画)が同3位の林詩棟(中国)を3-1(11-9、11-6、4-11、11-5)で破り、アジア王者に輝いた。1974年の長谷川信彦以来、日本勢では50年ぶりの金メダル。一方、中国メディアは「張本智和の攻撃を押しとどめることはできなかった」と敗戦を認め、張本を称えている。

アジア選手権でガッツポーズする張本智和【写真:Getty Images】
アジア選手権でガッツポーズする張本智和【写真:Getty Images】

アジア選手権・男子シングルス

 卓球のアジア選手権は13日、カザフスタン・アスタナで男子シングルス決勝が行われ、世界ランキング9位の張本智和(智和企画)が同3位の林詩棟(中国)を3-1(11-9、11-6、4-11、11-5)で破り、アジア王者に輝いた。1974年の長谷川信彦以来、日本勢では50年ぶりの金メダル。一方、中国メディアは「張本智和の攻撃を押しとどめることはできなかった」と敗戦を認め、張本を称えている。

 準決勝で韓国のオ・ジュンソンを3-1で下し、決勝に進んだ張本。相手は19歳ながら世界3位の座についている林詩棟になった。第1ゲームは2-8と大きくリードを許す展開だったが、ここから驚異の巻き返しで逆転。第2ゲームも取って王手をかけた。第3ゲームは後のない相手に取られるも、第4ゲームは8-5から3連続ポイントで勝負を決めた。

 張本は勝利の瞬間、両手を掲げて歓喜。笑顔が弾けた。日本の躍進が目立った一方、中国メディアは自国選手が振るわなかった現状も踏まえて報じている。中国メディア「新民晩報」は「張本智和、アジア卓球選手権の男子シングルスで初の金。林詩棟は銀。中国卓球はわずか二冠」とのショックを込めた見出しで報じた。

 記事では「非常に力強いプレーを見せ、第1ゲームで2-8でリードされながら逆転を成し遂げ、そこからどんどんと勢いを増した。林詩棟は第3ゲームをとったものの、張本智和の攻撃を押しとどめることはできなかった」と張本のパワー、勢いを表現した。

 中国は今大会、男子団体と混合ダブルスで金メダルを獲得。銀2つ、銅1つも獲ったが、それでも同メディアは「今回のアジア選手権で芳しい戦績をあげることができず」と卓球王国らしく厳しい評価。「最も活躍したのが林詩棟であった」と称えたが、その19歳も張本の前に屈した形だ。

 男女ともにチャイナスマッシュから厳しい日程をこなしていたこと、パリ五輪で金メダルを獲得した選手が欠場していたこと、ボール、卓球台の違いに影響を受けたことなどを“不振”の理由に挙げているが、「外国人選手と中国選手との間の距離が次第に縮まっていることも認めざるを得ない。とりわけ、日本、北朝鮮、韓国などの若い選手はすでに中国の第一線にいる選手と拮抗する力を持っている」と他国の実力も認めていた。

 また同国の専門メディア「卓球ネット」の記事では「日本は3種目で優勝し、今回のアジア選手権の最大の勝者となった」と表現。張本と林詩棟の試合については「双方とも相手を十分研究し、準備をしていたものと見られ、試合が始まると、2人は間髪入れずに極めて質の高い打ち合いを開始した」と描写した。

 第1ゲームで一時は6ポイントリードを奪った林詩棟だが、記事では「そこから明らかに守りの姿勢に入ってしまった」と指摘。その後に逆転されて1ゲームを先取されたことで「第2ゲームには林が明らかに心理的影響を受けており、大量のミスを犯した」と精神面で及ばなかったとした。ネット上の中国ファンからは「張本はついに意義ある優勝を勝ち取った。素晴らしいことだと思う。アジア選手権は何と言ってもWTTの試合などとは重みも異なる」「中国卓球は非常に厳しい状況にあると思う。新人がまだしっかり育成されていない」などとコメントが書き込まれていた。

(THE ANSWER編集部)


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