女子ゴルフPOで最後に沸いた一打 残り15mから…敗れた古江彩佳の意地、山下美夢有も「ドキッと…」
女子ゴルフツアーの富士通レディース最終日が13日、千葉・東急セブンハンドレッドC(6697ヤード、パー72)で開催された。首位で出た古江彩佳(富士通)は、通算14アンダーで並んだ山下美夢有(加賀電子)とのプレーオフ(PO)に敗れて2位だった。正規の18ホールは68でまとめたが、鬼門の最終18番パー4は2回のPOを含めて3回連続ボギー。それでも、メジャー優勝者らしく最後に「見せ場」は作った。
富士通レディース最終日
女子ゴルフツアーの富士通レディース最終日が13日、千葉・東急セブンハンドレッドC(6697ヤード、パー72)で開催された。首位で出た古江彩佳(富士通)は、通算14アンダーで並んだ山下美夢有(加賀電子)とのプレーオフ(PO)に敗れて2位だった。正規の18ホールは68でまとめたが、鬼門の最終18番パー4は2回のPOを含めて3回連続ボギー。それでも、メジャー優勝者らしく最後に「見せ場」は作った。
PO2ホール目。古江はピンまで156ヤード、7番アイアンで放った第2打をグリーン左手前の名物バンカーに入れてしまった。グリーンに向かって「壁」のようになった形状。ピンは狙えず、グリーンの左端にスピンをかけて止めるのが精いっぱいだった。対して、山下は第2打をピン左下6メートルにつけていた。古江はここで開き直った。
「パーパットは残り15メートルはありました。『もう、入れるしかない』と思いました」
迷いのないストロークから放たれたボールは、ラインに乗ってカップへと向かった。そして、刺さったままのピンを直撃。「ガシャン」の音とともわずかに弾かれた。
その光景にギャラリーは沸き、山下には「ドキッとしました」と言わしめた。結果はボギーとなったが、今大会のホステスプロであり、5年間で3度優勝(アマチュア時代も含む)実力者の意地を見せた瞬間だった。
昨年から主戦場の米ツアーでは今季年間ポイントで3位。7月にはエビアン選手権を制し、悲願の海外メジャー初優勝を飾った。文字通り、「世界の古江」となった凱旋した得意大会だっただけに悔いは残った。
「調子がそこまで良くないにしても伸ばせていましたし、 2位というのは悔しいかなと思います」
だが、すぐに切り替えて言った。
「良い位置ではいられているので、しっかりこのまま最後まで頑張りたいと思います」
目指すは米ツアーの年間女王。2週後に控えた日本開催のTOTOジャパンクラシック(滋賀・瀬田GC)含めて、残り6試合で勝負を懸ける。
(柳田 通斉 / Michinari Yanagida)