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井上尚弥の助言で万全 比嘉大吾と対峙した先輩に王者・武居由樹が感謝「それをイメージしてる」

比嘉陣営から差し入れ「何も入っていないからね」、毒入りを匂わせ…

 武居と師匠の元世界3階級制覇王者・八重樫東トレーナーは過去、比嘉を指導する野木丈司トレーナーの過酷な階段トレーニングに参加し、親交が深い。この日の公開練習では、視察に来た野木トレーナーからミネラルウォーターの差し入れをもらい、「何も入っていないからね」と敢えて念押しされた。毒入りを匂わせる“不気味な”ペットボトル。もちろんジョークで互いに大笑いしていた。

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 武居は育ての父として慕う格闘技ジム「POWER OF DREAM」の古川誠一会長と二人三脚でK-1世界王者に。大橋ジムでボクシング転向後は、元世界3階級制覇王者・八重樫東トレーナーに師事し、21年3月にボクシングデビューした。8勝(8KO)のパーフェクトレコードで今年5月の東京ドーム興行で世界初挑戦。ジェイソン・マロニー(オーストラリア)に判定勝ちし、涙の王座奪取を果たした。

 比嘉は18年4月に世界戦では日本人初の体重超過を犯し、2度防衛したWBC世界フライ級王座を剥奪。資格停止処分を経て1敗したが、再起後4連勝で6年5か月ぶりの世界戦にたどり着いた。

 武居は挑戦者について「K-1時代から見ていた選手。KOパンチャーですし、激しい試合になる。近距離で狙って回転力で倒しに来る。パワーもあるので気を付けたい。絶対にKO決着。自分だけが当てて倒したい。自分の距離で行きたいですね」と思い描いた。多くのボクサーにとって鬼門とされる初防衛戦だが、K-1で世界王者になった男には関係ない。

「K-1王者になって転向した時からずっと『負けたら終わり』と思っている。今回がどうとかないです」

 バンタム級は武居のほか、WBAに井上拓真、WBCに中谷潤人、IBFに西田凌佑が就き、全4つの王座を日本人が独占。元日本王者・堤聖也や那須川天心も同級で世界王座を見据える。武居陣営の大橋秀行会長は「武居にとって比嘉選手は強敵。バンタム級で一番熱い、凄い試合になる」と心待ちにした。

 試合はセミファイナル。メインイベントでは、井上が元IBF王者TJ・ドヘニー(アイルランド)と4団体防衛戦を行う。

(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)


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