驚異の勝率&引退しても輝く記録 野口みずきはいかにして頂点に立ったのか
座右の銘とは? 月間1300キロを走り込んだことも
広いストライドを生み出すには、下半身を中心とした筋力の強化が欠かせない。野口さんが現役時代に習慣としていたのが、スクワットによる筋トレだった。体重40キロの1・5倍にあたる60キロのバーベルを持ち上げて鍛えていた。
さらに、座右の銘は「走った距離は裏切らない」。左太もも付け根の故障で欠場した北京五輪前は、月間1300キロ以上を走り込んだ。長い距離を踏んで強化する箱根駅伝強豪校の男子学生も、月間1000キロ程度。女子選手としては異例の練習量で追い込み、トップ選手の立ち位置を築き上げた。
2005年のベルリン・マラソンで出した日本記録は、10年経っても破られない金字塔となっている。現役を退いてもなお、野口みずきの名は日本女子マラソン界に燦然と輝き続けている。
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ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer