下着姿で次世代に伝えたい「みんな見た目は違う」 摂食障害も経験した英ラグビー女子の願い
26日に迫ったパリ五輪の開幕。女子7人制ラグビーに英国代表として出場するエリー・ボートマンは、同国の下着ブランドの企画で下着姿でプレーしたことが話題となった。英公共放送「BBC」に、裏にあった次世代への願いを告白した。
パリ五輪の女子7人制ラグビー英国代表エリー・ボートマン
26日に迫ったパリ五輪の開幕。女子7人制ラグビーに英国代表として出場するエリー・ボートマンは、同国の下着ブランドの企画で下着姿でプレーしたことが話題となった。英公共放送「BBC」に、裏にあった次世代への願いを告白した。
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27歳のボートマンは今月、同国の下着ブランド「ブルーベラ」の製品を着て、代表チームメイトとともにプレーする企画に参加。映像が同社のインスタグラムで公開された。「STRONG IS BEAUTIFUL(強いは美しい)」と題された動画は14万再生を超える反響を集めており、英国内で話題となった。
BBCは「私は自分の体のせいでラグビーを辞めた 今はその体を祝福している」との見出しでボートマンを特集した記事を掲載。その中でボートマンは「私たちはみんな見た目が違う。同じものを食べて同じ運動をしても見た目は異なるわ。だから、特定の人物になろうとしないで。私たちはそれぞれのスポーツで異なる目標、目的を持っているんだから」と下着姿でのプレーの裏にあった願いを明かした。
ボートマンがそう語る理由の一つに、自身の経験がある。「幼い頃から容姿に悩んでいた」と言い、大学進学で親元を離れて自炊をするようになると、環境の変化などに苦しみ摂食障害を患ったという。「できるだけ小柄になろうとし、自分の体についてとても不満で惨めに思うようになったの」。その後、体から食べ物とカロリーを取り除く行為である、過食と嘔吐を経験した。
この時期にラグビーから離れていたボートマン。復帰のきっかけは大学のラグビー部の主将の説得だったようだ。試合に出場するとハットトリック。競技への愛に再び火が付いた。ボートマンは「助けになるのは、私の体の見た目ではなく、能力について考えること。素晴らしい走りやキャッチなど、世界の多くの人が出来ないことができるということを考えるの」と発想の転換が助けになったと説明した。
2021年の東京五輪では4位だった英国代表。パリ五輪では金メダルを目指す。ボートマンは「私たちはとてもいい感じだし、金メダル争いに絡めると思っているわ」と自信満々だ。一度は競技を離れた27歳。大舞台を前に「あなた自身とあなたの体に集中できるように、異なる体格やサイズの全てを祝福しよう」とメッセージを送っていた。
(THE ANSWER編集部)