女子ゴルフ堀琴音V王手、復調の裏にあった決断 先輩から「これ、使ってみたら」使用1年でフィット
女子ゴルフの国内ツアー・資生堂レディス第3日が29日、神奈川・戸塚CC西Cで開催された。前日28日に降雨で中止になった第2ラウンド(R)を実施(大会は54ホールの短縮競技)。2位で出た堀琴音(ダイセル)は6バーディー、2ボギーの68で回って通算9アンダーとし、首位に浮上した。昨季からパットに悩み、今季は1度もトップ10入りがなかったが、1年間使い続けてきた長尺パターのフィーリングがフィット。本人いわく「フィーバータイム」でバーディーを量産した。首位で最終日を迎えるのは、ツアー2勝目を飾った2022年3月のTポイント×ENEOS以来約2年3か月ぶり。過去には深刻なスランプを経験した28歳が、このビッグチャンスに3勝目を懸ける。
資生堂レディス第2ラウンド
女子ゴルフの国内ツアー・資生堂レディス第3日が29日、神奈川・戸塚CC西Cで開催された。前日28日に降雨で中止になった第2ラウンド(R)を実施(大会は54ホールの短縮競技)。2位で出た堀琴音(ダイセル)は6バーディー、2ボギーの68で回って通算9アンダーとし、首位に浮上した。昨季からパットに悩み、今季は1度もトップ10入りがなかったが、1年間使い続けてきた長尺パターのフィーリングがフィット。本人いわく「フィーバータイム」でバーディーを量産した。首位で最終日を迎えるのは、ツアー2勝目を飾った2022年3月のTポイント×ENEOS以来約2年3か月ぶり。過去には深刻なスランプを経験した28歳が、このビッグチャンスに3勝目を懸ける。
堀は前半、ミドルパット、ロングパットを次々と沈めた。
「1番が8メートル、2番は2メートル、6番は10メートル、7番は7メートル、9番は8メートルです」
バーディーパットの距離説明。驚く取材陣の顔を見て、堀は笑みを浮かべて言った。
「フィーバータイムでしたね」
堀は昨季の序盤からパットに悩み、昨年6月のアース・モンダミンカップで同じコーチに師事する先輩の原江里菜から「私も使っているけど、これ、使ってみたら」と言われ、長尺パターを手渡された。すぐに同じモデルのパターを発注。「いい意味で鈍感になれるよ」と言われた通り、アドレス時からの細かいことが気にならなくなったという。
「手首を使わなくなるし、直進性が出ている感覚はあります。短尺で悩んでいた頃は手が動かなくなったり、急にパンチが入っていたりしたので……」
昨季は長尺パターに替えてから2度のトップ10入りを果たし、メルセデス・ランキング(MR)51位で準シード。今季前半戦の出場権を獲得するも、「完全復調」には至らずに今季はトップ10が1度もないままだ。そして、唐突に来たフィーバータイム。この日の後半は1バーディー、2ボギーだったが、68でまとめて単独首位にも立った。振り返ると、2勝目を飾ってからは優勝争いの機会も少なくなり、今季は皆無。だからこそ、堀は言った。
「すごく楽しみですし、楽しみたいです。ただ、勝ちたい気持ちもあるので、18番が終わった時に3勝目になっていればいいと思っています」
18年~21年の途中まで長期のスランプに陥っていた堀は、復活と勝つ喜びも経験している。再びフィーバータイムがあるかは分からないが、自分を信じてこのチャンスに全てを懸けるつもりだ。
(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)