手応え十分の新SPで鍵山優真が立てた誓い こだわりのエッジワークで「初戦から300点台、全試合優勝」【ドリーム・オン・アイス】
フィギュアスケートの日本代表エキシビション「ドリーム・オン・アイス」が28日、横浜市・KOSE新横浜スケートセンターで初日を迎えた。新シーズンのプログラムを観客の前で披露できる貴重な機会。3月の世界選手権男子シングルで銀メダルに輝いた鍵山優真(オリエンタルバイオ)は、新ショートプログラム(SP)に「しっかりと手応えを感じた」と満足げな表情を見せた。
エキシビション「ドリーム・オン・アイス」
フィギュアスケートの日本代表エキシビション「ドリーム・オン・アイス」が28日、横浜市・KOSE新横浜スケートセンターで初日を迎えた。新シーズンのプログラムを観客の前で披露できる貴重な機会。3月の世界選手権男子シングルで銀メダルに輝いた鍵山優真(オリエンタルバイオ)は、新ショートプログラム(SP)に「しっかりと手応えを感じた」と満足げな表情を見せた。
静かなギターの調べに乗せ、流れるようにリンクを滑走した。鍵山の新たなSPは、振付師のローリー・ニコル氏が選んだ「The Sound of Silence」。持ち味の静かなエッジワークと曲調が合うのでは、と推薦されたナンバーだ。「本当に静かな曲なので、僕の技術で最大限魅せないと平坦なプログラムに見えてしまう」。難しさを語ったが、曲調の変化とともに熱を増す演技で観客を総立ちにさせた。
表現面でこだわるのは丁寧なエッジワーク。「まだまだ気を抜くとエッジがガリッとなっちゃったり、荒い部分がまだ出てしまう。もっと丁寧に滑れるように。いま必死に頑張っているのは、(静かな)前半でエッジの音を鳴らさないこと」と取り組みを明かす。曲が盛り上がる後半のステップについては「曲に負けないような体の使い方や、表現をしていきたい」と意気込む。
21回目となる今年の「ドリーム・オン・アイス」は通常照明を採用し、グループごとに演技直前の6分間練習を取り入れるなど、より競技会に近い構成にリニューアルした。鍵山は「ここでしかできない挑戦がある」とサルコウに加えて4回転フリップにも挑戦。「意外といけそうな感じ。しっかり手応えを感じた。この構成でもいけるんじゃないかなという感じはあった」と満足げに頷いた。
演技後には少し苦笑いを浮かべていたが、「珍しくスピンで失敗してしまったのでちょっと悔しいなという思いがあった」と照れくさそうに説明した。「今シーズンはとにかく1試合1試合の質を高めていくことを大事にしたい。1試合目から300点台や納得できる演技ができるように。結果としては出場する全ての試合で優勝できるようなパフォーマンスをしたい」と力強く宣言した。
この公演は競技会以外にファンの前で演技をする機会がなかった2004年、演技披露の場を創出することで選手の強化・育成の一助になることを目的に始まった。今年は世界選手権男子シングルを制したイリア・マリニン(米国)、2022年の四大陸選手権男子シングル優勝者のチャ・ジュンファン(韓国)らもゲスト出演。29日、30日にもKOSE新横浜スケートセンターで開催される。
■出演者
・男子シングル
鍵山優真
三浦佳生
佐藤駿
山本草太
中田璃士
中村俊介
垣内珀琉
周藤集
・女子シングル
坂本花織
千葉百音
吉田陽菜
渡辺倫果
三原舞依
島田麻央
上薗恋奈
櫛田育良
・アイスダンス
吉田唄菜/森田真沙也
田中梓沙/西山真瑚
・シンクロ
神宮アイスメッセンジャーズ
・ゲスト
イリア・マリニン
チャ・ジュンファン
(THE ANSWER編集部)