田中希実、ケニア合宿でU20選手と刺激的練習 3年連続2冠へ「バチバチの感覚取り戻せた」
今夏のパリ五輪の代表選考会を兼ねた陸上・トラック&フィールド種目の日本選手権が27日から4日間、新潟・デンカビッグスワンスタジアムで行われる。26日は会場で一部選手が会見。女子800、1500、5000メートルの3種目にエントリーした田中希実(New Balance)はすでに5000メートルで五輪切符を持ち、1500メートルで2種目めの内定に期待がかかる。
陸上日本選手権が27日開幕
今夏のパリ五輪の代表選考会を兼ねた陸上・トラック&フィールド種目の日本選手権が27日から4日間、新潟・デンカビッグスワンスタジアムで行われる。26日は会場で一部選手が会見。女子800、1500、5000メートルの3種目にエントリーした田中希実(New Balance)はすでに5000メートルで五輪切符を持ち、1500メートルで2種目めの内定に期待がかかる。
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田中は、はっきりとした口調でマイクを握った。
「日本選手権はきつい中でも攻めていくような世界大会のスケジュール感を体験しやすい。きついのが楽しいという相反するまたとない経験ができるのが日本選手権の3種目という記憶があります。昨年は800メートルを削って2種目優勝できたけど、心のどこかでずっと3種目に挑戦したい想いがあった。
今年は5000メートルで権利を獲れている分、3種目に挑戦できるし、3種目に挑戦するために5000メートルを先に権利を獲れるように頑張ってきた経緯もある。できれば順位を意識して頑張りたいけど、中身も大事にしたい。これといった目標を掲げてというより、3種目を駆け抜ける4日間にしたい。それ自体が目標です」
今年5月の世界最高峰ダイヤモンドリーグ(DL)・ユージーン大会5000メートルで14分47秒69をマーク。参加標準14分52秒00を突破し、昨夏のブダペスト世界陸上で8位入賞しているため、五輪代表に内定した。21年東京五輪で8位入賞した1500メートルは五輪準決勝で出した3分59秒19が日本記録のまま。今大会で参加標準記録4分02秒50を突破した上で優勝すれば五輪切符が手に入る。
勝てば1500メートルは5連覇、5000メートルは3年連続4度目の優勝。日本記録を持つ両種目での活躍に加え、今大会は2年ぶりに800メートルにもエントリーした。グランプリシリーズで3連勝を飾った16歳・久保凛(東大阪大敬愛高2年)らとの競演にも注目が集まる。
「2年前も明確なビジョンがあって臨んだわけではない。3種目メダルを獲るのはその前も掲げていた。そのうち2つは金メダルで嬉しいし、800メートルは専門種目じゃなくても2位で嬉しさもありつつ、悔しさもあった。日本のトップを走る中でも挑戦者で臨めた。今年も明確なビジョンはないけど、2年前のような無我夢中で駆け抜ける中でスカッとするような、五輪に向けて、今季半分以上の残りに向けていいイメージを掴み直せる大会にしたい。
(周囲は)『高校生と対決』というような言葉にはなってしまうけど、自分の中では世代はあまり意識していないです。ただ、800メートルの層が全体的に上がって来ていると春先から見ています。今までは挑戦の気持ちで800メートルを走ってメダルを獲れていたところが今年はどうなるかというような緊張感がある」