メジャー2位山下美夢有は「メダル獲る力ある」 笹生優花と五輪当確、小林会長が太鼓判「大したもん」
若手を奮起させた渋野の全英V 小林会長「目標が高くなった」
その他、4日間競技が大幅に増加し、23年には年間の半数に達した。日常的にこのリズムを経験することで、4日間の海外メジャー大会にも対応しやすくなっている。そして、通常大会もコース設定がタフになり、ピン位置は主に国内ツアー優勝経験のあるベテランプロが決定。選手に高い対応力を求めるようになった。
小林会長を中心に進められた「ツアー強化策」が実を結んでいる形だが、10代からツアーを牽引した宮里藍、横峯さくら、上田桃子らに憧れ、ゴルフを始める少女たちが増加。ジュニアゴルファーのレベルがアップしたことも要因として挙げられている。その象徴が渋野、畑岡奈紗、小祝さくら、勝みなみ、原英莉花らの「黄金世代」(1998年度生まれ)で、小林会長は「渋野さんが(19年の)全英女子オープンで勝ったことが大きい」とも言った。
「あれで、若い選手たちが『私にもできる』と奮起したと思います。あれで、選手たちの目標が高くなりました。現実に6年間で3回も日本人選手がメジャーで勝っているんですから」
言葉通り、19年の全英女子オープンで渋野が優勝。樋口久子の全米女子プロ選手権優勝以来42年ぶりの日本人メジャー制覇だったが、21年全米オープンでは笹生が優勝し、畑岡が2位。笹生は今年の全米オープンにも勝っている。
今回、山下は頂点には届かなかったが、国内ツアーからのスポット参戦で堂々と優勝争いを演じた。この事実についても小林会長は「すごく大きいです」と言い、「本人の努力はもちろんですが、関係する皆さんの協力があったからこそです」と感謝。“強い日本女子”を印象づけている中、笹生、山下の出場権獲得が見込まれるパリ五輪については「誰が選ばれてもメダルを獲ってほしいです。獲れる実力はあると思います」と期待を込めた。
(THE ANSWER編集部)