大坂なおみ、黒星発進 世界6位と2時間24分死闘も…“新旧全米女王対決”で粘り負け
女子テニスのツアー最終戦、WTAファイナル(シンガポール、DAZN独占生中継)は22日、初出場の世界ランク4位・大坂なおみ(日清食品)が“新旧全米女王対決”となった同6位スローン・スティーブンス(米国)に5-7、4-6、1-6で敗れ、黒星発進。残り2戦で1次リーグ突破を目指す。
初出場の最終戦、スティーブンスにフルセットで敗戦、残り2戦で1次L突破へ
女子テニスのツアー最終戦、WTAファイナル(シンガポール、DAZN独占生中継)は22日、初出場の世界ランク4位・大坂なおみ(日清食品)が“新旧全米女王対決”となった同6位スローン・スティーブンス(米国)に5-7、4-6、1-6で敗れ、黒星発進。残り2戦で1次リーグ突破を目指す。
第1セット、第1ゲームでいきなりブレークを許す。直後にブレークバックしたが、緩急を使った相手のプレーに苦しみ、第8ゲームはミスが続き、ブレークダウン。ここでサーシャ・バインコーチにオンコートコーチングを求め、流れを変えた。直後の相手のサービスゲームでデュースに持ち込むと、最後は長いラリーから懸命に粘りに粘って最後はポイントを奪取した。
大坂は思わずガッツポーズを繰り出し、ブレークバックに成功した。その模様をWTA公式ツイッターは「なんてポイントだ! ナオミ・オオサカからとてつもないプレー!」と絶賛とともに動画付きで速報するほどのインパクトだった。しかし、5-5で迎えた第11ゲームで3度目のブレークを許すと、第12ゲームは相手にキープされ、第1セットを落とした。
しかし、第2セットになってギアを上げた。互いにキープして迎えた第6ゲーム。デュースの末にこのセット初のブレークを奪うと、勢いに乗った。5-3で迎えた第9ゲームでブレークダウンしたが、直後にブレークバックに成功。第2セットをモノにした。ただ、第3セットは第1ゲームでいきなりブレークを許してリズムに乗れず、2時間超の死闘を落とした。
試合前は夢の女王カルテットから絶賛を受けた。4大大会通算9勝のモニカ・セレシュ(米国)、同4勝のキム・クライシュテルス(ベルギー)、同3勝のジェニファー・カプリアティ(米国)とリンゼイ・ダベンポート(米国)という、いずれもグランドスラム制覇の経験者が出席した会見で、クライシュテルスが「今年一番成長したのはオオサカ」と語るなど、賛辞の的になっていた。
ただ、敗れてもチャンスがなくなったワケではない。WTAファイナルは年間獲得ポイント上位8選手が集う大会。4人を2組に分け、各組の総当たり戦で上位2選手ずつが決勝トーナメントに進む。大会前、バインコーチは「THE ANSWER」の単独インタビューに対し、「最近では、グループマッチで1勝しただけの選手が2度優勝しているんだ」と語った上で、こうプランを描いていた。
「だから、ナオミがもし試合に負けてしまったとしても、それで終わりではない。逆転できる可能性は十分にあるんだ。そこで落ち込みすぎずに、次の日には同じモチベーションで姿を現し、勝利を狙いにいくことが大切だ」
日本人は伊達公子(94~96年)、杉山愛(03年)に続く3人目の出場で、過去最高は伊達の94年大会4強。しかし、大坂は米スポーツ専門局「ESPN」の格付け、英ブックメーカーのオッズで優勝本命に推されるなど、高い評価を受けている。日本勢初の決勝進出、そして、優勝へ。1次リーグは残り2試合、逆襲の余地は十分にある。
スティーブンス「とても嬉しい。ナオミは素晴らしい選手なので、ここを勝てて最高。この試合を勝つにはベストのテニスをしなければいけないと分かっていたので、出来る限りポジティブな姿勢で挑んだ」
(THE ANSWER編集部)